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えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。 twitter: @sukkarcheenee facebook: http://www.facebook.com/koji.sato2
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作家の井上ひさしさんが亡くなった。

深いお付き合いがあったというわけではないけれど、2003年に山形で日印作家キャラバンのシンポジウムを受け入れてくださったとき、帰り際の新幹線ホームで、わざわざ事務方の僕らに名物の駅弁をもたせてくれたことが思い出される。気遣いいっぱいの優しい方だった。

『吉里吉里人』。あんな奇想天外かつ本質的なテーマを追求した小説に、そうはお目にかかれない。
小学生のとき、NHKのテレビドラマで見た、
『四捨五入殺人事件』があまりにも楽しくて、毎日、次回が待ち遠しかった。

エジプトでは、井上さんの芝居を原作とした映画『父と暮らせば』をアラビア語字幕つきで上映した。
今年は、原爆映画特集をやる予定なので、改めて『父と暮らせば』を紹介したい。

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2009年11月に近代文藝社から出版されたばかりのナギーブ・マフフーズ(Naguib Mahfouz)著『泥棒と犬』(Al-liss wa-l-kilab)。を読んだ。同じく日本語で読める『バイナル・カスライン』と比べてコンパクトな200ページの中篇で、集中力のない僕も3,4日で読み終えた。手下の男にはめられて刑務所に放り込まれ、そのうちにその男に妻を寝取られた主人公が、裏切り者の二人と、自分が大衆の味方として窃盗を働くことを擁護してきた思想的シンパで、ナセル革命後に方向転換して権力者の手先となった男に対して、復讐をしかけて、もろくも失敗し続けて破滅するという物語。

単純といえば単純なプロットだが、当時のカイロの社会状況や、主人公が身を寄せるスーフィー教壇の雰囲気が行間から漂ってきて、むしろそっちのほうを楽しく読んだ。

『泥棒と犬』も『バイナル・カスライン』(河出書房新社)も、アラビストで大使を歴任した塙治夫氏が翻訳されている。塙氏の翻訳では他に、『ナギーブ・マフフーズ短編集』(近代文藝社)、『シェヘラザードの憂鬱』(河出書房新社)を読むことが出来る。
2年にわたって、ぼちぼちと蝸牛のように、仲間たちと進んできたタブラ・レッスンも、その牽引役F夫妻の帰任とともに今月で終わろうとしている。

そこで、明日、2回目の身内の発表会を開催!
しばらくまともに練習していなかったので、最後までまともにたたける楽曲がほとんどないのだけれど、WARDAの'Fi Youm Wa Laila’(前奏部分のみ)をたたいてみたい。



あとは、サイーディー(上エジプト)のダンスとか、とても人前で見せられるレベルじゃあない余興も含めて、内輪で大いに盛り上がるつもり。

女性陣はベリーダンスもやっていて、こちらはプロ級のパフォーマンスを堪能させてもらいます!

楽しかったー!
2泊3日の旅はもりだくさん。

このあいだ、カイロ国際映画祭の”Cairo Time"とかいうカナダ・エジプト合作映画で、主人公のカナダ人女性が旅している光景が、とても宇宙的で強く印象に残っていたけれど、この白砂漠だったのですよ!40度超の炎天下なのに、流氷か氷河のただなかにいるような変な気分でした。石灰がふりつもって、風に削られて、こんな不思議な巨石群になってのだねー。

IMG_0444.jpg







とくに、この写真。僕にはスフィンクスのように見えて、思わず写真をとってしまった。

IMG_0471.jpg








そしてこちらは黒砂漠。
IMG_0500.jpg







こんな砂漠のただなかにも地下水源がいたるところにあって、そういうところでオアシスが出来たり、農業が営まれていたりする。砂漠のどまんなかのテントホテルでは、ちゃんとシャワーからお湯が出ました!電気は発電機に頼っていたけど。

エジプトはとかくファラオの遺跡たちばかりがクローズアップされるけど、自然もまた見所満載です。

帰ってきて、4月5日の春香祭の休みも終わり、6日に出勤してみたら、すぐ外では去年同様、物価上昇などあふれる社会問題に対するデモが展開されており、機動隊がボコボコに殴って車に連行しておったそうな。1キロ40ポンドの肉が200ポンドに値上がりするとかいうウワサがまことしやかに出回っていて、庶民がみんな政府に怒りをぶちまけはじめている様子。そのうち、力ではおさえこめなくなるのではなかろうか・・・・


アメリカ人コミックライターで、パレスチナをずっと描き続けているJOE SACCOの新作、”FOOTNOTES IN GAZA"が出ています。

前半は、1956年、スエズ動乱の際にガザのKhan Younesで起きた虐殺事件にまつわる話。
そして後半は、昨今のイスラエル空爆で多大な被害を受け続けるRafahを中心にした話になっている。

Khan Younesは、実はいま自分が住んでいる通りの名前なので、だから何だといえばそれまでだが、本当のKhan Younesの過去と現在にどうしても興味が向いてしまう。僕が住んでいるエリアは、他にもAl Kods St.とか、Gaza St.とか、パレスチナにまつわる名前の通りがたくさんある変な場所なのである。

ちなみに、JOE SACCOの
『パレスチナ』
という本は、小野耕世さんの翻訳で、日本でも出版されてます。

エジプトは、4日がイースター、5日が春香祭となり、明日2日から4連休。
家族でバハレイヤ・オアシスと白砂漠の旅に出かけます。

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インドで4年生活し、今度はエジプトへ!この国の人々の生態、面白情報をお届けします。

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