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えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。 twitter: @sukkarcheenee facebook: http://www.facebook.com/koji.sato2
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1月25日から2月11日までの18日間に匹敵するスケールと強度のデモと衝突がタハリール広場を中心に展開されている。カイロではタハリールを離れればいつもと変わらない平穏な空気が流れているが、デモと警官隊との衝突はアレキサンドリアなど地方都市にも展開して、多数の死傷者を出している模様。

昨日11月22日は100万人大行進の名のもとに、タハリールにも数万人の抗議デモがSCAFの即刻退陣を要求して展開され、重い腰をあげて(?)タンターウィー将軍が午後7時過ぎ声明を出す。概要は、以下、Ahram Onlineから拾ったとおり。

1. Tribute to the martyrs of January 25 Revolution.

2. Egyptian Army protects the will of the Egyptian people.

3. The Army has been patient in dealing with multiple attempts to smear its reputation and patriotism over the last few months.

4. The Army has not shot one bullet at an Egyptian citizen

5. The Army will never stand in opposition to the Egyptian people.

6. The Army's main goal since February has been to bring back a sense of security to the Egyptian street.

7. The Army tried to stand behind the police force, which protects the Egypt people.

8. The Army and the goverment have been steadfast in protecting the national interests and what's best for the country under very harsh conditions.

9. The Army continuosly consulted with all political forces in the country and never made any unilateral decisions during this transistional period.

10. The Army attempted to facilitate the birth of a new democratic age in the history of Egypt.

11. The SCAF never wavered in its support of holding parliamentary elections and handing power to a civilian administration.

12. We stopped referring civilians to military trials based on the wishes of our people.

13. Some continued to doubt the honest intentions of the SCAF. Many continued to instigate divisions between the Army and the people.

14. We are not interested in holding a monopoly over power in Egypt.

15. We are committed to defending the national interests of this nation.

16. We have accepted the resignation of Essam Sharaf's government and I have directed the outgoing Cabinet to continue fulfilling their obligations until a new cabinet is formed.

17. We reiterate our commitment to holding parliamentary and presidential elections no later than June 2012. We will hand over power to a civilan administration, should the people so wish it.

いまも繰り広げられている毒性の強いCRガスや実弾を使用した軍と警官隊の暴力に対し、完全にしらをきっている姿勢が、まずは人民の反感を大いにかった。今朝のタハリールの映像は、まばらな人影を映しているが、ジャジーラ等報道のみたてでは、みな食事や着替えに一時帰宅しただけで、午後からまた相当規模の抗議デモ隊が戻ってくるだろうとのこと。

それに対して、辞任したシャラフ内閣に代わる救国臨時内閣の組閣、来週日曜の予定を変更していない下院議会選挙の具体的実施方法(おととい施行したばかりの旧政権関係者を排除する法律の適用や投票所の安全確保などなど)などを、将来の大統領候補や政党リーダーらと協議しているであろうSCAFが、今日明日にかけてどんな追加的声明を出していくか、それは怒りに火がついた市民を一定程度納得させうるものなのか。

ばかにされ続けてきた市民が怒るのはわかるが、それにしても、革命後選挙が行われるまでの間の正当性ある統治は代議制度以外のどこかに委ねられなければならず、それはうまく機能するかどうかは別として、エジプトにおいては軍以外にはない。抗議デモを繰り広げる人たちも、タンターウィーを即刻辞任させて軍政からの民政移管を加速化させよと言うが、正当性をもった民政を作るためには選挙をやらなければならない。バラダイが救国内閣を率いてくれればいいというものでもないだろう。

しかし、SCAFおよびシャラフ暫定内閣は、公正な選挙を実現するための十全な準備を怠ってきた。これほどに市民の信頼を失った警察機構に、投票所の安全を保障させることは不可能。そして、旧態以前とした票を金で買う不正が国中に横行しているという。こんな状況で予定どおり28日に選挙をやったとしても、市民は結局選挙の正当性を認めず、新しく生まれた議会が進める憲法制定のプロセスに対する支持からはじまりその後に続くあらゆる国づくりを阻害していくだろう。

アラブ人、大国エジプトのメンツか。どうして選挙監視団など中立的なバッファーの介入を受け入れなかったのか。僕には、それがとても愚かな判断だったと思えてならない。

まったくアテのない期待だが、とにかくこれ以上の死傷者を出さない形で、この騒擾が早く収まってほしい。

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たったいま(8月1日午後3時)、タハリール広場に軍が入ってきて、わずかに残って座り込んでいたデモ隊のテントを一掃し、7月8日以来封鎖されたいた広場の交通が開通しました。

すでに、35ある抗議グループ中26がラマダーン期間中の座り込み中止を決めており、残ったグループはその要求はまちまちで統一がとれていないこと、広場の近辺の商店主を含め、市民の大半がタハリールの座り込みを支持していないことから、強行手段に訴えても国民の大多数から非難されることはないとの確信をもって、軍は出てきたのでしょう。

いま、僕の運転手が興奮して事務所に戻ってきて、「おれもテントをきれいにしてきたぞ」だって。

政治プロセスが良い方向に進んでほしいとは思いますが、聖なるラマダーン月を家族と過ごすことも大事。国民の多くがそれを望んだということで、これから1ヶ月は心穏やかに過ごせるでしょうか??ムバラク裁判は、あさって、8月3日の予定・・・・



週があけると8月1日からラマダーンがはじまる。
ムスリムに心底共感して一緒に断食するほどの高邁な意志をもたないため、なんとなくこの一ヶ月の間に夏休みをとって帰国したり旅行したりしてきたが、今年は少なくとも最初の3週間ほどはエジプトで、彼らと苦楽をともにすることになるだろう(といっても、断食はしないので、気分だけ)。

そして、明日、29日はラマダーン前最後の金曜日。7月8日からはじまった座り込みは、その後、要求に対する軍と暫定政権の対応に対する評価をめぐって分裂傾向にあったが、明日は、立ち位置の違いを乗り越えて、26の党派が結集して改めて旧勢力の一掃、軍事法廷での裁判の禁止などの要求をつきつけるようだ。

メディア報道はどうしても、衝突が起こって死傷者が出るような場合しかとりあげないので、日本にいると、なにやらいつも危なっかしいように見えるようだが、そんなことはなくて、9割がたは平常な世の中です。

タハリールも、決死の正義感あふれる若者ばかりかと思えば、つい数日前には舞台で「ムバラク死亡説」を延々唱える学者先生と、それを舞台からおろそうとする運営側とのこぜりあいが、見物人にも波及して石の投げあいになったなんていう、ちょっとアホらしい話も聞こえてくるし、タハリールに集まる人間の行動に不信感をもつ知人の現地調査によると、テレビカメラの前で体制に対する罵詈雑言の限りを尽くす特定の女性がいて、特定の仕切り屋男性に対して、「○○と××のカメラでしゃべったらいくらいくらよこせ」などと金をせびっていたとかいう話もある。金はどこから出ている???

昨日、これからの交流プロジェクトのことを相談にきた事情通のエジプト人弁護士の話しから、4月6日運動やキファーヤ運動は立ち上げ自体がアメリカのてこ入れによるもので、もちろんアメリカはレジームの転覆を意図していたわけではないにせよ、ホスニ・ムバラク体制に対するブラック・メイルを巧妙に組織化しながら、息子ガマルへの禅譲へと誘導しようとしたその画策の全体像のなかで、子飼いの反体制勢力を操作してきたということを、再確認させられた。4月6日運動の創設メンバーの一人は、セルビアでミロシェビッチを倒すための西側がてこ入れする運動にカラシニコフをもって参戦した過去を自身のFBで自慢げに語ったことで、組織の正当性にキズをつけた。いま、この運動体は、アメリカから金をもらっているグループとそうでないグループにスプリットしている。こうしたことを、ちょっとネットで探すと、根も葉もない話ではない、ということがわかってくる。
http://www.pbs.org/wgbh/pages/frontline/revolution-in-cairo/inside-april6-movement/

アメリカや西側世界の意図はどのへんにあるのだろうか。軍の描く工程表どうりに9月に選挙をやってしまうと、立ち上がったばかりの世俗リベラル政党が議席をとれず、ムスリム同胞団の一人勝ちになるので、これを避けるためにデモを過激化させ、軍との緊張・衝突を煽ることによって、軍と市民の信頼にくさびをうち、それによって選挙をさらに後ろへ遅らせようとしているというのが、よく聞くセオリー。いまのところ、工程を書き直した軍の発表では、9月18日から選挙人・政党の登録開始、投票は11月になる模様。

真夏のラマダーン、人々が精神的に純化される1ヶ月を、今年のエジプトは平和に乗り切れるか?あまり期待できない話だが、明日のデモから8月3日のムバラク前大統領の裁判にかけての流れが、大きな対立なく展開して、その後はタハリールのバリケードが撤去され、ひとびとはラマダーンを家族と静かに過ごしながら、来るべき選挙に向けて建設的な準備がはじまりますよう、In Sha Allah!!

ラマダーン・カリーム。

久々にタハリールが燃えている。
7月8日の大規模金曜デモを組織した革命勢力は、軍と暫定政府に対して遅々として進まない旧勢力の退場を中心とする要求を突きつけ、継続した座り込みによってプレッシャーをかけている。

そして、明日火曜日も、百万人のデモを呼びかけ、体制からの前向きな回答を今にも引き出そうとしているようだ。

今日のアハラーム紙(ウェブ版)によると、Essam Sharaf首相は、日曜に革命青年グループに対して包括的な改革の約束をしたそうで、そこには、抗議者を狙撃した者を含む1400名にのぼる警官の7月15日までの解雇、7月17日までに閣僚の3分の1以上の入れ替え(旧体制派の一掃)、今月末までの国営メディア(テレビ・ラジオ)の経営陣の刷新、月末までに新たな県知事の再任命の発表を行うなど、盛りだくさんだ。

そして、この日程での改革が実現できなければ首相を辞任するとして、自らの退路を断つ気合の入れようだ。

当然、首相の裏には実権をもつ軍が構え、旧勢力やエジプトに大きく変わってほしくない湾岸王族などの要求と目の前の革命勢力の要求とを天秤にかけながら、適当な落としどころを探っているに違いない。だからこそ、首相は、自分の首をかけて、ストリートの声に殉じると宣言する必要があったわけだ。これで、シャラフ首相がさまざまな妨害によって十分に改革を断行できなければ、首相辞任となり、今度は首相の足をひっぱったとして軍の権威・信頼が失墜することになるから、軍としてもここにあがったアジェンダの多くを受け入れざるを得ないのではないか。

希望的観測だけれど、これらの要求が通って、市民が安心してラマダンを迎え、そして9月の選挙に向けて、自らの支持・所属政党を選択し、その政党のシンパを増やすという未来を向いた活動に集中できるよう、強く願っている。

タハリールが静まってくれないと、そのどまんなかにオフィスを構えるこちとら、落ち着いて仕事ができないのだから!!


(リンク:Ahram Online:'Egypt's PM Essam Sharaf races against time as protests escalate')
5月27日、第二の怒りの金曜日は10万人近い動員だったが、一週間後のデモは結集力あるスローガンを見出せず、フェイスブックでも抗議をやめて仕事をしようとの趣旨で「労働の金曜日」などと銘打つ動きがあったりで、結局数百人のまとまりのないデモが行われただけだった。交通もまったく止まることなく流れた模様。

身元不明の女性ジャーナリストが、広場での女性へのセクハラ調査をやっていてデモ隊と小競り合いになり、軍が威嚇射撃をしてこのジャーナリストを広場から追い払うという一幕もあったようだが、総じて静かな金曜日だった。

木曜日の夜、タハリールに日参しているエジプト人女性の話を聴く機会があった。
革命の中心になった青年リベラル勢力が結成した政党のミーティングに参加したら、そこで議論されていたのが、イスラム、キリスト教、ユダヤ教以外の宗教を国は認めるべきかとか、そういう宗教の集会・結社を認めるべきかというような話題で、これが紛糾してしまう有様。なにがリベラルだ、と。彼女はこういう状況を揶揄して、「サラフィ以外はみんなリベラル」と、この国の革命後の精神のありかたを批判した。

なんでも自由が良いとはいわないが、個人が自分の信条や良心を他人に否定されない基本的権利くらいは、革命の果実として実ってほしいものだ。

来週の金曜デモは、労働の金曜を皮肉ってなのか、Friday of Hungerと銘打たれ、700LEと規定されたばかりの最低賃金法に物申す会になると報じられている。デモに政治的求心力が乏しくなって、一向に好転しない経済への憤懣にとってかわるのは、あってほしくないシナリオなのだが。
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