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えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。 twitter: @sukkarcheenee facebook: http://www.facebook.com/koji.sato2
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Egyptian Gazetteの記事によると、ムーサ教育大臣が、大学の民主化と自治についての最高裁の決定を遵守して必要な手続きをとると発表したとのこと。

http://213.158.162.45/~egyptian/index.php?action=news&id=15548&title=Moves for Egypt's university independence

要点は、
1.内務省が各大学に送っている「キャンパス・ポリス」を民間の警備員に置き換える
2.現行の不正手続で選出された学生組合を解散し、授業を再開する3月5日から60日以内に公正な選挙を行う
3.任命制だった学部長を教職員による選挙制に変更する
4.学内で女性が二カーブ(顔全体を覆うスカーフ)着用する権利を保障する

大学の民主化は、健全な社会の新陳代謝のために必要不可欠なものだが、2.によってムスリム同胞団が大学における影響力を強化すること、それが4.とリンクして、全体として保障された自由が宗教的な戒律や規則を強化する方向へ行かないかどうかが気になるところ。



 

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1月25日から2月11日まで、18日間の民衆革命の成就を記念する感動的なナショナル・アンセムが生まれた。
"Sout Al Horreya"。訳すと「自由の声」。カイロ大学日本語・日本文学科のアハメド・ファトヒ先生が日本語訳をつけてくれているので、ぜひ、歌詞の意味と一緒に味わってもらいたい。

www.youtube.com/watch

副大統領オマル・スレイマンが国営テレビでムバラク退陣を告げて、タハリール(解放)広場に花火と国旗があふれた夜に生まれたこの美しいメロディと若いはつらつとした愛国精神に満ちた歌詞を、同時代にこの国にたまたま軒を貸してもらった外国人として、自分のものとして大事に育もうと思う。

翌2月12日には、エジプトでほとんど唯一とも言える国家から独立した文化センター、僕がこのブログを書き始めたときから「静かな革命拠点」と勝手に呼び習わしていたEL SAWY CULTURE WHEELで、この曲のライブ演奏が行われたようで、そのときの映像もyoutubeに上がっていた。

www.youtube.com/watch

この静かな革命拠点を創ったカリスマ、ムハンマド・サウィーさんは、暫定政権の文化大臣に指名され、再生エジプトの新しい文化創造のリーダーシップをとっていくことになった。独裁的色合いの濃い前政権下の抑圧的文化政策から脱皮して、サウィーさんがどういうふうに息がいっぱいできる自由な表現空間を生み出していってくれるのか、あくまで半年と限られた任期だとは思うけれど、彼の手腕に期待したいと思う。

在留邦人がアラブソングを歌うビラーディの会の次の課題曲は、文句なく、この曲でしょう!今年の秋祭り、ステージでエジプトの友人たちと大合唱したいのです!


2月7日から今日まで、エジプトを離れて日本にいた。1月25日に始まって、日に日に激しさを増す反体制抗議デモと治安部隊との衝突を受けて、ちょっとだけ避難すべしとの命を受けたからだ。

エジプトに住んで3年が過ぎ、この土地と人々への愛着からか、このピープルズ・パワーがどこにたどり着くのが見届けたい気持ちが強くあったから、日本にたどりついたわずか3日後にムバラクが退陣したことを喜ぶタハリール広場の映像をBBCで見た夜は、感動と一抹の寂しさを味わった。

そして、2月26日、エジプトに戻るいま、すでに世界の注目は部族間の内戦の様相を強めるリビア情勢に完全に移っていた。「それでも、エジプトもまだ平時ではないのだぞ。」と、同情を買いたいような気持ちもないではないが、2週間ぶりに見るカイロは、平和そのものだった。お店も、レストランも、両替やさんも、普通に営業していて、通りにはまだ学校にもあがらないような子どもたちが駆け回っている。アパートの門番アリが、もう完全に安全だから、夜にこのへんを歩いたって何も問題ないと言うから、こちらも安心して、今日の夕食やらこれから数日の食材などを調達しに、散歩に出かけた。

ムバラク退陣前は寒々しいほどに人気のなかった通りに、やたら人が出ていて、陽気に声をかけあっている。外人の僕にも、声をかけたり、笑顔を投げかけてくるのは、やっぱり、人民の平和革命を成し遂げたユーフォリアから来るんだろう。スーパーのレジや、携帯電話の支払いカウンターで、順番待ちにちゃんと並んでるのも、これまでの短気で横入りばかりのカイロっ子とはずいぶん違う余裕こきだ。

20日から考古学博物館が開いた。明日はデモが始まって以来はじめてのクラブチームの試合があるとドライバーさんに聞いた。学校もまもなく始業する。

ムバラクのいない新生エジプトとの出会いは、こうして穏やかに気持ちよく始まった。
昨夜、ちょっと前にCity Starモールで買ってきたサウジ映画のDVDをおうちで鑑賞。
タイトル"MENAHI"の意味は「?」だったが、すぐに主人公のベドウィン男の名前とわかった。

MENAHIは、部族の村で誰からも愛されるユーモアあふれる男だが、とあるビジネスマンに誘われて、ドバイへ出かけ、そこで彼と一緒に株の投資ビジネスに参入。

経済のイロハも知らないMENAHIだが、自然のなかで生きてきた天性の勘と理性でもって、バシバシと市場の未来を予測して、村の仲間から借りたお金を元手に大もうけ!結局最後には、これは自分の生き方ではないと思いなおして村に戻るが、村にも株屋がやってきて村人の金をむしりとるようになりはじめ、地の果てまでも市場経済が浸透していることを嘆く形で映画は終わった。

”MENAHI"でググってみたら、
こんなサイトがあった。
http://www.huffingtonpost.com/2009/06/08/menahi-saudi-movie-screen_n_212626.html

09年、サウジの首都リヤドで、実に30年ぶりの上映となった映画が、この"MENAHI"だったというネタ。ユーモアと諧謔あふれるなかなかに愉快な映画だったし、結末からみればなかなかにお行儀の良いモラリーな作品だから、超保守的とされるサウジでもずいぶんたくさんの人に見られたらしい。

今月はじめにカイロで開催した中東の日本語教師の集いでも、サウジからやってきた先生から、都会の若者文化が確実に変わってきていることを聞かされた。変化にはその社会に適したスピードや方向性があるとは思うが、"MENAHI"のような映画が作られ、国民に鑑賞されるようになっていくのは、単純にハッピーでいいことだと思う。




津軽三味線の上妻宏光さん、ピアノの塩谷哲さんが新しく作ったデュオ、AGA-SHIOのカイロ公演が終わった。
お二人のまったく新しい音楽はとても新鮮で美しく、最初はどう反応してよいかとまどっていたカイロっ子たちも徐々に持ち前のノリのよさを発揮して、終了時にはスタンディング・オベーションで盛り上がってくれた。

僕がカイロに来てから2年半、前任のインドではちょくちょくやっていた現地ミュージシャンとのコラボを、この地でもはじめてやってみた。アーティストからの希望を受けて、アラブ音楽に独自の哀愁を加えるNaiという縦笛奏者、Mahmoud Kamalさんに参加してもらった。

アラブ音楽全般にそうだというわけではないだろうが、Mahmoudさんは割りとスコア重視派で、彼がコラボを提案してきた楽曲も、Muhammad Abdel Wahaabの有名なAZIZAという、完璧にできあがった曲だった。こういう展開は、それぞれのミュージシャンが自由にふるまえるスペースが少なくて、日本側の二人にはあまり面白くなかったようだ。そこで、メインのコラボ曲としては、日本側から佐渡おけさを提案し、そのゆるいストラクチャーのなかで、自由なソロ回しやからみあいを楽しんでもらうことにした。もちろん、お客さんにとっては自分たちの曲をやってくれるのは興奮モノには違いないので、AZIZAはアンコールの最後にもっていって。

それにしても、つくづく音楽がもつボーダーを軽々と飛び越える訴求力に心躍らされる。最近、エジプトで演奏したいと声をかけてくださる素晴らしい音楽家が増えてきているのも心強く、ますます音楽交流の舞台づくりにいそしんでいきたい。

AGA-SHIOはいまもツアー中。その模様はお二人のブログで追いかけられるので、ぜひ、アクセスしてみてほしい!
上妻さん:http://agatsuma.eplus2.jp/
塩谷さん:http://plaza.rakuten.co.jp/salt2008/



ところで、事務所のウェブサイトを通じた広報にもっと自由度とフレンドリネスを付加したいと思いたち、まったくの思いつきで4月からウェブサイト付属のブログを作って、英語で情報発信を始めてみた。

http://jfcairo.wordpress.com/

英語で日記を書くというのは初めての試みなもので、なかなか更新のテンポが上がらなかったのだけれど、AGA-SHIO公演が終わってちょっと落ち着いたところで、昨日あたりから集中して新しい日記を書き込んでみると、ものすごい反応が!昨日は50件超、そして今日は120件ものアクセスがあってビックリ!

ブログといいツイッターといい、ウェブ上でのコミュニケーションのあり方が日に日に変わっていることを実感。この新しい発信方法で、エジプトの若い人たちともっと近しくなれると期待がふくらんでいる。

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インドで4年生活し、今度はエジプトへ!この国の人々の生態、面白情報をお届けします。

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