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えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。 twitter: @sukkarcheenee facebook: http://www.facebook.com/koji.sato2
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講座で日本語を勉強している学生たちが、神戸の震災のときに歌われた「しあわせ運べるように」を、東北の人たちに向けて歌ってくれています。

本番は録画してFACEBOOKにアップする予定ですが、練習風景をNHKがおはよう日本でとりあげてくれました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110404/
t10015081321000.html


うまいとかうまくないとかいう問題ではなく、日本を好きでいてくれる彼らが、自分たちの意思で何かをしたいと思って、集まり、練習して、その気持ちを伝えようとしている姿勢が嬉しいです。

先週と今週の月曜日、カイロ大学の政治経済学部が実施する短期集中日本講座で、僭越ながら日本の文化をパワーポイントやビデオで紹介してきました。英語での講義形式で3時間も話すのは初めてのことで、うまくやれる自身はありませんでしたが、歌舞伎や落語、御柱祭り、日本の大衆音楽の変遷など用意した映像をものすごく楽しんでもらえたので、彼らの中に日本についてのもう少し具体的なイメージを残すことができたんじゃないかと思います。帰り際にたくさんの学生が、日本の被災者たちにお見舞いの言葉を寄せてくれたのが、やはり嬉しかったです。
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昨日は1月25日革命から生まれた愛国ソングたちを紹介しましたが、今日はこの革命のあいだじゅう人々がタハリールで歌った歴史的名曲を紹介します。

Shadyaという人が歌った"Ya Habibty Ya Masr"(私の恋人、エジプトよ)
第4次中東戦争でも、国民を鼓舞してイスラエルに立ち向かわせたこの歌が、いま人々に自国の独裁者を倒す力を注ぎ込んだのでしょうか。サビのリフレインを聴いているだけで、自分もエジプト人だったら良かったのにと思えてくる、熱のこもった愛国歌ですね。

このYoutubeのコメントもエジプト人だけじゃなくて、シリア、アルジェリアなど、強権政治からの自由を求める国民からの熱烈な支持が多いですね。ロシア人もいます。こういうのを見ると、音楽は単なる娯楽にとどまらない力をもっていると、実感しますね。

劇的な大統領退陣を勝ちとったエジプトですが、それから1ヶ月たって、死滅しなかった旧既得権益層からの反撃なのか、ムバラク打倒のスローガンのもとひとつに結束していた国民を、またぞろ男と女、ムスリムとクリスチャンといった下位アイデンティティの裂け目で分断しようとする汚い力が勢いを増しているのが気になります。

国民の多くが求めた人格者Essam Sharaf新首相は、こうした対立が生んだ溝を埋めるために、自らすすんでストリートに下りて、同じ目線での市民との対話を政治プロセスとつなげようと努力しているようですが、暴力で人心を分断するようなアクドイ人たちに負けないで、力強い民主的制度を良心をもった市民層と力をあわせて作っていってほしいものです。


以前の日記で、Wust El Baladのメンバーらによる新しい世代の息吹を感じるSout El Horeyyaを紹介しました。楽曲的にはアラブ的な匂いが薄くて、なんだかU2みたいなギターカッティングとか、空間系のエフェクトのいかにもな使い方とか、ちょっとやりすぎな気もしますが、タハリールのモンタージュ映像とのマッチングも素晴らしくて、いつ聴いてもヒロイックな気持ちになれて嬉しくなります。

友人、知人から教えてもらって、このほかにもたくさんの革命記念ソングが書かれていることを知りました。

まずは、Bahebek Ya Belady 。「祖国よ、お前を愛する」という感じかな?



われらがビラーディーの会の友人が、英訳つきの歌詞を見つけてくれたので、紹介します。革命に命を捧げる青年が母に別れを告げるという設定、涙なしに聴けないですね。

Ya belady ya belady ana bahebbek ya belady

oulo le ommi matez'aleesh wehyati andek mat'ayyateesh
oulolha ma'lesh ya ommi amoot amoot we' baladna t'eesh
amana tebosouli edeha we tsallemouli ala belady

Ya belady ya belady ana bahebbek ya belady

fi gesmi naar w rosas w hadeed alamek fi eedi we esmi shaheed
bawaddaa el donya we shayfek ya masr helwa w labsa gdeed
le'akher nafas feyya banadi bamoot w ana baheb

belady Ya belady ya belady ana bahebbek ya belady

tayreen malayka hawalayya teer lahzet fora'ek ya habibti
3'eer hamshi ma'aahom wahaseebik washof ya masr wishik bekhayr
a'alouli yalla ala el ganna oultelhom el ganna belady

Ya belady ya belady ana bahebbek ya belady

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Oh my country I love you my country.
Tell my mother don't be upset , if you love me mom please don't cry.
Tell my mother I'm sorry I'll die I'll die but my country will live.
I ask you to kiss my mother's hand and tell my country goodbye.
Oh my country I love you my country.
In my body fire, bullets and iron your flag in my hand and my name is Martyr.
I tell the world goodbye while I'm watching you.
Egypt is wearing new cloth till my last breath.
I'll shout. I'm dying while I'm loving my country.
Oh my country I love you my country.
Angels are flying around me at the strange moment.
I'll go, I'll go with angels and leave you and I wish to see you.
Egypt in the best face they told me to go to the paradise.
I told them the paradise is my country.
Oh my country I love you my country.
Oh my country I love you my country.


次は、エジプト南部に今も大きなコミュニティをもつヌビアの血をひく、エジプト大衆歌謡のヒーロー、Muhamed Mounirの"Ezay (How)"。


歌詞のことはよくわかりませんが、もともと彼はこの曲を革命前に書いて、立ち上がった若者の不満をよく代弁しているので、こうして革命の映像クリップとともにリリースされたようです。楽曲的には同じフレーズの繰り返しだし、ギターリフにもこれといった展開がなくて正直つまらないですが、きっと歌詞がいいんだろうね。勉強しなきゃ。


続いて、英字月刊誌EGYPT TODAYの革命特集で紹介されているのが、Tamam Ya Fandim 。


アラブ・ポップの王道を行く、哀愁たっぷりのNayとQaanoonが素敵ですね。こちらも歌詞、勉強します。


最後は、同僚の村上さんが教えてくれたこの曲(現場の血が流れているシーンがあります)。


Youtubeのタイトル、Tarek Geddawyというのは、たぶん歌手の名前。歌の題名はなんというのでしょう?英語字幕がついています。革命に赴く若者の勇ましい正義感を表現していますね。


この革命を期に、アラブポップスにも興味をもってくれる人が増えたら嬉しいです。

ジャジーラのRiz Khanで、ミュージシャンYusuf Islamが、いま圧制からの自由のために立ち上がっている中東の若者にささげた愛と平和の歌My Peopleについて、イスラームや宗教全般が解く平和について、語っています。

Yusuf Islamって、Cat Stevensのことなんだよね。彼のイスラムへのコンバートのこと、よく知らないままだった。Cat Stevens自体も、Mr. Bigが"WIld World”をカバーしたときに初めて知った名前だったから、本当のところ、彼のことを本当に興味をもって追いかけ始めたのはつい最近のこと。

つまるところ、この世の中が平和でないことをイスラームとか特定の自分と違う宗教や信条のせいにするのは政治のやることで、われわれが世界に広めなければならない考えは、このプラネットはみんなの共有の財産で、みんなで大切にはぐくんでいかなければならないということ。そういうシンプルな思いを歌にのせ、世界中の人たちが武器を楽器に代えて一緒に歌い踊ることができればいいと、YusufもJohn Lennonも訴えてきた。

いい音楽を聴いて、仲間たちと音楽を奏でよう。そして、国境を越えて音楽が世界に鳴り響くように、そういう場所を生み出していこう。

というわけで、3月17日から19日まで、Cairo Jazz Festival。Yusufと同じ思いをもった音楽を愛するエジプトの仲間が、この革命で命を捧げた人々のソウルに、この祭典を捧げると宣言しました。

Cairo Jazz Festival dedicates its 3rd round to the Egyptian Martyrs who sacrified their souls in the revolution of Egypt 25 January 2011

目下、ギタリスト渡辺香津美さんをカイロにお招きすべくがんばっています。革命の新しい夜明けに、エジプトと世界の音楽家たちが鳴らす新しい音を聞きにきてください。


カイロ・ジャズ・フェスティバル公式サイト
Yusuf Islam"My People"フリー・ダウンロード・サイト
Riz KhanのYusuf Islamインタビューサイト

1月25日から2月11日まで、18日間の民衆革命の成就を記念する感動的なナショナル・アンセムが生まれた。
"Sout Al Horreya"。訳すと「自由の声」。カイロ大学日本語・日本文学科のアハメド・ファトヒ先生が日本語訳をつけてくれているので、ぜひ、歌詞の意味と一緒に味わってもらいたい。

www.youtube.com/watch

副大統領オマル・スレイマンが国営テレビでムバラク退陣を告げて、タハリール(解放)広場に花火と国旗があふれた夜に生まれたこの美しいメロディと若いはつらつとした愛国精神に満ちた歌詞を、同時代にこの国にたまたま軒を貸してもらった外国人として、自分のものとして大事に育もうと思う。

翌2月12日には、エジプトでほとんど唯一とも言える国家から独立した文化センター、僕がこのブログを書き始めたときから「静かな革命拠点」と勝手に呼び習わしていたEL SAWY CULTURE WHEELで、この曲のライブ演奏が行われたようで、そのときの映像もyoutubeに上がっていた。

www.youtube.com/watch

この静かな革命拠点を創ったカリスマ、ムハンマド・サウィーさんは、暫定政権の文化大臣に指名され、再生エジプトの新しい文化創造のリーダーシップをとっていくことになった。独裁的色合いの濃い前政権下の抑圧的文化政策から脱皮して、サウィーさんがどういうふうに息がいっぱいできる自由な表現空間を生み出していってくれるのか、あくまで半年と限られた任期だとは思うけれど、彼の手腕に期待したいと思う。

在留邦人がアラブソングを歌うビラーディの会の次の課題曲は、文句なく、この曲でしょう!今年の秋祭り、ステージでエジプトの友人たちと大合唱したいのです!


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インドで4年生活し、今度はエジプトへ!この国の人々の生態、面白情報をお届けします。

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