えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。
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10月30日号の"Number"は野茂英雄を特集している。スポーツ・ジャーナリズズで書かれたものを読む習慣はないのだが、誰もが不可能と思っていたところに道をこじあけ、そしてその後の大きな流れを作った人として尊敬する野茂の記事ということで、吸い込まれるように記事を追った。
普段読まない雑誌にマジメに目を通していると、さらにタナボタ情報がとびこんできた。「jinseiの走り書き」と題して作家、辻仁成が書いている連載記事に、そのニュースは載っていた。
バンド活動再開。
辻仁成といえば、30歳未満の人たちにとっては、「つじ・ひとなり」という売れっ子作家以外の何者でもないはず。
ところが、30代後半から40代にとっては、「つじ・じんせい」というロック・スターこそがその人なのだ。エコーズというバンドを率い、熱い気持ちをストレートなロックサウンドに載せ、僕らティーンズの心に火をともした。1986年のことだったか、月曜日のオールナイト・ニッポンで夜中3時から朝5時までの部でじんせいがDJをやっていて、アメリカの最高にカッコいいロックを次から次へとオンエアーしていた。ロックの教科書のような番組だった。おかげで、高校受験を控えた大事な身体は、すでに火曜の朝から仮眠状態に陥ってしまう始末ではあった。
でも、思えば、ロックが一番元気でかっこよかった時期だったかもしれない。ブルース・スプリングスティーンが4枚組のライブ・アルバムを出して話題をかっさらい、ヴァン・ヘイレンはサミー・ヘイガーをボーカルに立て名盤「5150」を発表、ボン・ジョビは"Slippery When Wet"で世界制覇。U2の歴史的名盤、"Joshua Tree"を聞かないヤツはもぐりだった。日本でも深夜にMTVが民放で流れ、小林克也のBEST HIT USAとともにUS/UKロック普及に貢献していた。じんせいはラジオでフーターズの「Jonny B」をヘヴィ・ローテーションでかけていた。辻仁成も、エコーズも、かれらに劣らずカッコ良かった。
その彼が『ピアニシモ』という小説ですばる文学賞を受賞して、エコーズは解散し、辻仁成はつじ・じんせい改めつじ・ひとなりとなった。彼の小説は、熱き血潮ほとばしる彼の歌詞とは違って、妙に静謐な感じがして、僕には受け入れられなかった。ロッカーの小説がピアニシモだなんて、あまりにも対照的ではないか!音楽の世界とは違う表現をしたいということだったろうし、それは書く人の自由だが、僕は、いまも、彼の小説はほとんど読んでいない。
その彼が、「ふと血が騒い」で、エコーズのギタリスト伊藤浩樹、ジュディ・アンド・マリーの恩田快人と五十嵐公太とともに、バンドを作ったという。「世界一、うるさいロックに」するなんて言うから、めちゃくちゃ楽しみではないか!!ハウンドドックというわけではないが、フォルテシモで針が振り切れる音を出してもらいたい。
そして、その名は、ZAMZAM' BANSHEE。
そう聞いて(読んで)、耳(目)を疑う。ZAMZAMって、メッカに湧くサムザムの聖水のことか??世界一うるさいラウドロックバンドが、なんでイスラミックな名前で出るのかな?
不思議に思って読みすすめると、
「ザムザムはカフカの小説の主人公の名前をもじった。正確にはSAMASMらしいが、日本語発音に忠実にZAMZAMとした。Zで始まるバンド名にあこがれもあった。」とある。どうやら、ザムザムがメッカの泉のことであるとは、ご存知ないらしい。だから辻さんを無知だといって笑いたいわけではない。僕も、イラン航空の機内デスチュワーデスさんが無造作にトレイに置いていった炭酸飲料のカンに書かれた「ZAMZAM」という商品名に、FANTAやPEPSIのような爽快な響きとはあまりに異質な硬質感を感じて、思わず吹き出した経験がある。それが下手をすれば宗教的冒涜になるところだったと知ったのは、自分が中東・イスラーム世界ともう少し密接にかかわりをもってからのことだ。
イスラム圏の人がこのバンドを知ったらなんと思うか興味深いが(ちなみにバンシーのほうは北欧の妖精をさすらしい)、とにかく、エコーズとジュディマリの合体を祝し、どんな豪快な音が50歳間近のおじさんロッカーたちから飛び出してくるか、多いに期待して待つこととしよう。
それにしても、最近、日本でも世界でも、かつて一世を風靡したミュージシャンの再結成でもちきりだ。
モトリー・クルーやドッケンなどハードロック系が多いが、イーグルス28年ぶりのスタジオレコーディングアルバム発表というのも衝撃的だ。30代後半にいる自分は、まだまだ、まだまだ、枯れている場合ではない、ようですね。野茂さんや辻さんのツメの垢を、煎じてちょうだいしたいものである。
普段読まない雑誌にマジメに目を通していると、さらにタナボタ情報がとびこんできた。「jinseiの走り書き」と題して作家、辻仁成が書いている連載記事に、そのニュースは載っていた。
バンド活動再開。
辻仁成といえば、30歳未満の人たちにとっては、「つじ・ひとなり」という売れっ子作家以外の何者でもないはず。
ところが、30代後半から40代にとっては、「つじ・じんせい」というロック・スターこそがその人なのだ。エコーズというバンドを率い、熱い気持ちをストレートなロックサウンドに載せ、僕らティーンズの心に火をともした。1986年のことだったか、月曜日のオールナイト・ニッポンで夜中3時から朝5時までの部でじんせいがDJをやっていて、アメリカの最高にカッコいいロックを次から次へとオンエアーしていた。ロックの教科書のような番組だった。おかげで、高校受験を控えた大事な身体は、すでに火曜の朝から仮眠状態に陥ってしまう始末ではあった。
でも、思えば、ロックが一番元気でかっこよかった時期だったかもしれない。ブルース・スプリングスティーンが4枚組のライブ・アルバムを出して話題をかっさらい、ヴァン・ヘイレンはサミー・ヘイガーをボーカルに立て名盤「5150」を発表、ボン・ジョビは"Slippery When Wet"で世界制覇。U2の歴史的名盤、"Joshua Tree"を聞かないヤツはもぐりだった。日本でも深夜にMTVが民放で流れ、小林克也のBEST HIT USAとともにUS/UKロック普及に貢献していた。じんせいはラジオでフーターズの「Jonny B」をヘヴィ・ローテーションでかけていた。辻仁成も、エコーズも、かれらに劣らずカッコ良かった。
その彼が『ピアニシモ』という小説ですばる文学賞を受賞して、エコーズは解散し、辻仁成はつじ・じんせい改めつじ・ひとなりとなった。彼の小説は、熱き血潮ほとばしる彼の歌詞とは違って、妙に静謐な感じがして、僕には受け入れられなかった。ロッカーの小説がピアニシモだなんて、あまりにも対照的ではないか!音楽の世界とは違う表現をしたいということだったろうし、それは書く人の自由だが、僕は、いまも、彼の小説はほとんど読んでいない。
その彼が、「ふと血が騒い」で、エコーズのギタリスト伊藤浩樹、ジュディ・アンド・マリーの恩田快人と五十嵐公太とともに、バンドを作ったという。「世界一、うるさいロックに」するなんて言うから、めちゃくちゃ楽しみではないか!!ハウンドドックというわけではないが、フォルテシモで針が振り切れる音を出してもらいたい。
そして、その名は、ZAMZAM' BANSHEE。
そう聞いて(読んで)、耳(目)を疑う。ZAMZAMって、メッカに湧くサムザムの聖水のことか??世界一うるさいラウドロックバンドが、なんでイスラミックな名前で出るのかな?
不思議に思って読みすすめると、
「ザムザムはカフカの小説の主人公の名前をもじった。正確にはSAMASMらしいが、日本語発音に忠実にZAMZAMとした。Zで始まるバンド名にあこがれもあった。」とある。どうやら、ザムザムがメッカの泉のことであるとは、ご存知ないらしい。だから辻さんを無知だといって笑いたいわけではない。僕も、イラン航空の機内デスチュワーデスさんが無造作にトレイに置いていった炭酸飲料のカンに書かれた「ZAMZAM」という商品名に、FANTAやPEPSIのような爽快な響きとはあまりに異質な硬質感を感じて、思わず吹き出した経験がある。それが下手をすれば宗教的冒涜になるところだったと知ったのは、自分が中東・イスラーム世界ともう少し密接にかかわりをもってからのことだ。
イスラム圏の人がこのバンドを知ったらなんと思うか興味深いが(ちなみにバンシーのほうは北欧の妖精をさすらしい)、とにかく、エコーズとジュディマリの合体を祝し、どんな豪快な音が50歳間近のおじさんロッカーたちから飛び出してくるか、多いに期待して待つこととしよう。
それにしても、最近、日本でも世界でも、かつて一世を風靡したミュージシャンの再結成でもちきりだ。
モトリー・クルーやドッケンなどハードロック系が多いが、イーグルス28年ぶりのスタジオレコーディングアルバム発表というのも衝撃的だ。30代後半にいる自分は、まだまだ、まだまだ、枯れている場合ではない、ようですね。野茂さんや辻さんのツメの垢を、煎じてちょうだいしたいものである。
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