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えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。 twitter: @sukkarcheenee facebook: http://www.facebook.com/koji.sato2
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まだ"HEAVY METAL ISLAM"を読んでいる。

この国の権威主義的な抑圧状況に対する抵抗運動としてヘヴィーメタルやヒップホップなどの音楽が機能しているというのは、考えてみればロックそのものが誕生の地アメリカでもともと反権力のシンボルであったことからも、当然の帰結と言えるのではないか。いまや音楽の教科書に採用されてしまったビートルズが、来日公演のときに日本社会に引き起こしたセンセーションは、リアルタイムで当時を知らない自分たちにとっては驚くべきことだが、ビートルズもストーンズもクラシックとなってしまった今、プロテスト・ソングとして力を持ちうるのがより激しいメタルやヒップホップだけになってしまったということだ。

著者のマーク・レヴィン氏はエジプトの章で、反体制的抵抗運動に関わる若者のなかにメタル愛好者が多いことに触れて、両者の親和性を強調する。たとえば、2005年の大統領選挙において、果敢にも対抗馬として出馬し、その後投獄されたまま出てこれないアイマン・ヌールの二人の子どもがメタルヘッズだという。

また、若者の圧倒的支持を集めるブログを書いているHossam El-Hamalawyの"El-3Arabawy"(http://arabist.net/arabawy/)は、Kefaya(キファーヤ=もうたくさんだ)運動の中枢にいるイデオローグだという。メタルが彼の精神的バックボーンにあり、イスラーム神学校に通っていた頃から学校全体がメタル愛好者の巣窟だったと書かれている。このブログはだいたいが英語で書かれているので、アラビア語がわからなくてもイケる。

エジプトでもっとも重要なブロガーとして紹介されているのが、Alaa Abdel FatahとManal Hassan夫婦が手がける"Manal and Alaa's Bit Bucket."(http://www.manalaa.net/)。こちらはアラビア語中心だが、各地での官憲と抵抗者の衝突や音楽ファイルなどが映像や音声でダウンロードできるようになっているので、五感を使って情報をとることができる。

大手メディアが有形無形の検閲を受け事実が隠蔽される傾向にあるなかで、社会で実際に起きていることに目を向けることができる貴重なメディアがあることがわかった。ブログを中心としたネット空間もまた、官憲の手が及んでいて、いたちごっこが続いているらしく、下手をすれば投獄や拷問にあいかねないリスクをしょいながら書いているわけだから、気合の入り方が違う。日本では言葉の暴力でもってブログが炎上するケースがよくあるようだが、物理的暴力と背中合わせのなか、実存をかけて表現しようとする人たちが、地球の反対側に確かに存在している。



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インドで4年生活し、今度はエジプトへ!この国の人々の生態、面白情報をお届けします。

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