えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。
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だらだらと駄文を書き連ねていたら、ウェブがフリーズ!全文を復活させる気力はないので、手短に。
11月18日から28日まで開催中のカイロ国際映画祭。日本映画も出品されていることだし、アラブを中心に世界の作品をまとめて見れる機会なので、できるだけ足しげく通おうと思っていたのだけれど、突然寒くなりだして不覚にも風邪をひき、さらには後半からは日本から大学教授を迎えてのセミナーがあったりで、ほとんど見れそうもない。
それでもせっかくの機会だから、からだを気遣いながら、2本のインド映画を見に行った。インド映画に集中してしまうあたりは、インドに憑かれた僕の性なので、いたしかたないとしか、いいようがない。
1本目は、"Jodha Akbar"。ムガール帝国第三代皇帝アクバルが、侵略者+異教徒、すなわちヨソモノの支配者から、真のヒンドゥスタン(インド人の国)の王として善政を行い、人々の信望を集めるにいたるまでの歴史物語。ヒーローは、kaho Naa Pyar Hai、Misshon Kashmirのリティック・ローシャン。ヒロインのラージプート、ヒンドゥー教徒の王女、ジョーダ姫を演じるのは、ミス・ワールド、アイシュワリヤ・ライ。豪華絢爛、歴史絵巻といった様相。監督のアシュトシュ・ゴーワリカルは、大英帝国とインドの農民にクリケットをさせる奇想天外歴史フィクション"LAGAAN"で一斉を風靡、それ以降もシャー・ルク・カーンを起用して現代における愛国心とは何かを訴える"SWADESH"など、優れた作品を発表している。本作も、異教徒間の愛と共存というメッセージを、アクバルとジョーダ姫という歴史上の人物のストーリーに仮託して描き、かつ映画がエンターテインメントであることを忘れずに十二分に楽しませてくれる。インド娯楽映画の王道を行く快作である。
2本目は、"The Last Lear"。その名も、シェークスピア。
インド映画界の重鎮、名優アミターブ・バッチャンが、隠居して久しい老舞台役者を演じる。僕がインドを去ってから5年半がたつが、その間に役者の世代交代も起こっていて、この老俳優を説得して彼の映画に出させる若い映画監督は、僕の知らない新しい俳優が演じていた。老俳優の共演女優役は、プリーティー・ジンタ。この映画は、ボリウッドのトップスターを起用していながら、全編を通してセリフが英語で語られる。わずか5%程度、もっぱらスラングとして、ヒンディー語とベンガル語が使われている。内容もシリアスで哲学的なテーマを扱っているし、オーディエンスとしては市井のインド人ではなく英米などで活躍する印僑だけでなく世界の映画愛好者を狙っているように思われる。
残念なのは、せっかくのいい映画にお客さんがついていないこと。映画祭は一見立派なウェブサイトを立ち上げているが、一本一本の作品となると、シノプシスをまったく載せていないから、監督や役者のことを知らない限り、一般聴衆はどの外国映画を見に出かけるか、判断ができない。後日、うちの事務所スタッフが分厚いきれいに製本された映画祭の公式カタログを取り寄せてくれたのだが、当然、これは一般に販売、配布されていない。
昨夜の"Last Lear"は一回かぎりの上映で、集まった観客はわずか30人!上英後会場を出ると、次のエジプト映画見たさに数百人のエジプト人が行列をなしていた。作品をもってはるばるインドから飛んできたプロデューサーと二言三言言葉を交わしたが、いかにも寂しそうだった。外国映画に対するリスペクトのない国際映画祭、これいかに??エジプトだけに限ったことではないが、Internationalと名のつく催しを通して、いったい何を実現したいかを、文化事業を実施する人たちはマジメに考えないといけませんね。
もうひとつ。僕の前の列に座っていたエジプト人の若い男性は、上映がはじまってしばらくしてから、何度も携帯電話で声を抑えることもせず話し込んでいた。何度目かでブチきれた僕は、彼の方を叩いて、"Please stop talking on mobile, right?" そうしたら、彼のレスポンスは・・・・・
"Please do not striking my shoulder, right!!"
しばらく体内の血が暴れん坊になっていましたが、僕に叱られたのが気に入らなかったのか、それとも映画がつまらないと思ったのか、上映後30分で、席を立って、立ち去ってしまいました。オペラハウスでさえ携帯電話を切らない人たちだから、芸術鑑賞の仕方における文化の違いといってしまえばそれまでだけど、お国や世代を超えた最低限のマナーはありますよね、きっと。
11月18日から28日まで開催中のカイロ国際映画祭。日本映画も出品されていることだし、アラブを中心に世界の作品をまとめて見れる機会なので、できるだけ足しげく通おうと思っていたのだけれど、突然寒くなりだして不覚にも風邪をひき、さらには後半からは日本から大学教授を迎えてのセミナーがあったりで、ほとんど見れそうもない。
それでもせっかくの機会だから、からだを気遣いながら、2本のインド映画を見に行った。インド映画に集中してしまうあたりは、インドに憑かれた僕の性なので、いたしかたないとしか、いいようがない。
1本目は、"Jodha Akbar"。ムガール帝国第三代皇帝アクバルが、侵略者+異教徒、すなわちヨソモノの支配者から、真のヒンドゥスタン(インド人の国)の王として善政を行い、人々の信望を集めるにいたるまでの歴史物語。ヒーローは、kaho Naa Pyar Hai、Misshon Kashmirのリティック・ローシャン。ヒロインのラージプート、ヒンドゥー教徒の王女、ジョーダ姫を演じるのは、ミス・ワールド、アイシュワリヤ・ライ。豪華絢爛、歴史絵巻といった様相。監督のアシュトシュ・ゴーワリカルは、大英帝国とインドの農民にクリケットをさせる奇想天外歴史フィクション"LAGAAN"で一斉を風靡、それ以降もシャー・ルク・カーンを起用して現代における愛国心とは何かを訴える"SWADESH"など、優れた作品を発表している。本作も、異教徒間の愛と共存というメッセージを、アクバルとジョーダ姫という歴史上の人物のストーリーに仮託して描き、かつ映画がエンターテインメントであることを忘れずに十二分に楽しませてくれる。インド娯楽映画の王道を行く快作である。
2本目は、"The Last Lear"。その名も、シェークスピア。
インド映画界の重鎮、名優アミターブ・バッチャンが、隠居して久しい老舞台役者を演じる。僕がインドを去ってから5年半がたつが、その間に役者の世代交代も起こっていて、この老俳優を説得して彼の映画に出させる若い映画監督は、僕の知らない新しい俳優が演じていた。老俳優の共演女優役は、プリーティー・ジンタ。この映画は、ボリウッドのトップスターを起用していながら、全編を通してセリフが英語で語られる。わずか5%程度、もっぱらスラングとして、ヒンディー語とベンガル語が使われている。内容もシリアスで哲学的なテーマを扱っているし、オーディエンスとしては市井のインド人ではなく英米などで活躍する印僑だけでなく世界の映画愛好者を狙っているように思われる。
残念なのは、せっかくのいい映画にお客さんがついていないこと。映画祭は一見立派なウェブサイトを立ち上げているが、一本一本の作品となると、シノプシスをまったく載せていないから、監督や役者のことを知らない限り、一般聴衆はどの外国映画を見に出かけるか、判断ができない。後日、うちの事務所スタッフが分厚いきれいに製本された映画祭の公式カタログを取り寄せてくれたのだが、当然、これは一般に販売、配布されていない。
昨夜の"Last Lear"は一回かぎりの上映で、集まった観客はわずか30人!上英後会場を出ると、次のエジプト映画見たさに数百人のエジプト人が行列をなしていた。作品をもってはるばるインドから飛んできたプロデューサーと二言三言言葉を交わしたが、いかにも寂しそうだった。外国映画に対するリスペクトのない国際映画祭、これいかに??エジプトだけに限ったことではないが、Internationalと名のつく催しを通して、いったい何を実現したいかを、文化事業を実施する人たちはマジメに考えないといけませんね。
もうひとつ。僕の前の列に座っていたエジプト人の若い男性は、上映がはじまってしばらくしてから、何度も携帯電話で声を抑えることもせず話し込んでいた。何度目かでブチきれた僕は、彼の方を叩いて、"Please stop talking on mobile, right?" そうしたら、彼のレスポンスは・・・・・
"Please do not striking my shoulder, right!!"
しばらく体内の血が暴れん坊になっていましたが、僕に叱られたのが気に入らなかったのか、それとも映画がつまらないと思ったのか、上映後30分で、席を立って、立ち去ってしまいました。オペラハウスでさえ携帯電話を切らない人たちだから、芸術鑑賞の仕方における文化の違いといってしまえばそれまでだけど、お国や世代を超えた最低限のマナーはありますよね、きっと。
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自己紹介:
インドで4年生活し、今度はエジプトへ!この国の人々の生態、面白情報をお届けします。
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