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えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。 twitter: @sukkarcheenee facebook: http://www.facebook.com/koji.sato2
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4月はサウジアラビアに長く滞在し、エジプト観察がおろそかになっていますが、軍最高評議会とシャラフ暫定政府の改革への動きは、幾分足踏みしているように見えます。ホスニ・ムバラクの二人の息子が逮捕され、Habib El Adly前内務大臣やAhmed Ezzらとともに尋問を受けていること、そして、ムバラク本人もシャルムの病院からカイロにある軍の病院で取り調べを受けるに至って、国民の多くが溜飲を下げている様子ですが、旧支配者層の逮捕・審問という華々しい報道の一方で、交代された13の州知事のほとんどがムバラク体制の恩恵を受けてきた旧支配層だというし、野党勢力が求める地方議会解散や大学学長・学部長更迭などの旧勢力一掃の動きは緩慢になっている様子です。

そんななか、ムバラク時代に多くが国外追放や活動停止においやられていたSalafistと呼ばれるイスラム原理主義者たちが声高に暴力的な言動を繰り広げているのが目立ってきていて、マイノリティのキリスト教徒たちにとっては不安が高まる状況になっています。報道からは正確な事実関係がわかりにくいのですが、キリスト教からムスリムに改宗した女性が教会に拉致されているとして、Salafistたちがシュノーダ総主教の辞任を求める抗議運動をしているとか、ケナ州の知事にコプト教徒が指名されたことに対して大規模なデモが発生しているとか、そんなきな臭い話が日々聞こえてきます。

一方、イスラム系政治勢力のなかでも、より大きな政治的影響力をもつムスリム同胞団のほうはといえば、秋の選挙では過半数の議席を求めず限定的な数の出馬をたてるとするなど、NDP解党という事態のなかで積極攻勢に出れば圧倒的多数を議会で獲得もできそうなところを、あえて当座の政治への関与を限定的にしようとしている様子ですが、その意図するところはよくわかりません。

さて、報道に見る大きな政治の動きから離れて、この週末に久々にモハンデシーンの自宅周辺を歩いて発見したのが、一つはこれ。

CIMG6462.jpg








自宅すぐそばに僕らが銅像公園と呼んでいるよく手入れされた政府管理の小さな公園があって、その呼び名のとおり、オンム・クルスームやタハ・フセインなど、歴史的偉人の銅像がたちなんでいるのですが、公園のど真ん中に陣取っていたのが、ホスニ・ムバラク氏。彼がどうなっているのかなと気になっていたので、子どもらを誘って出かけてみたら、撤去こそされてませんが、ゴミ袋をかぶせられるという屈辱的な仕打ちを受けておりました!ファルーク国王をアレキサンドリアからヨーロッパへ逃がした優しいエジプト人も、最後に自己保身のために国民に銃を向けてしまったムバラクを許すことはできなかったということですね。

それから、今日、近所の床屋さんに革命後はじめて散髪してもらいにいったら、ここの若旦那のナーディルさんもやはり、1月25日以降タハリールのデモに参加していたと嬉しそうに言うのですが、テレビで涙ながらに革命の大義を唱え一躍革命の象徴的存在になったグーグル中東代表のワーエル・ゴネイム氏はすぐ向かいのフラットに住む昔からの親友だとか。いきなり会わせろなどとははしたなくてお願いできませんでしたが、自分の近所に歴史を動かした人が住んでいるとわかって、革命後のエジプトに一層の親近感が湧いたのでした。

さて、今週は、エジプトの政局と社会はどんなふうに動いていくでしょうか。
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4月13日から29日まで、サウジアラビアの首都リヤドで、ジャナドリア祭という年に一度っきりの文化の祭典が開かれ、今年はアブダッラー国王の発案により日本がゲスト国に選ばれたため、日本館のなかで日本文化を紹介するスペースの運営のため、二度にわたって出張してきました。

サウジアラビアには以前にも2回訪問したことがあって、国として未知の世界ではなかったものの、そのときはハイレベルのミッションの随行で、王族や大臣としか会っておらず、普通の庶民と接するのは今回が初めてでした。

「世界第一の石油大国」「3万人もいるとされる王族支配」「ワッハーブ派と呼ばれる超保守的なイスラム原理主義」

という程度にしか知られていないこの国は、観光ビザをとって気軽に旅行することができるわけでなく、自由に街や通りを歩いて人々を観察し触れ合うといった機会をもつことはなかなかに困難なので、結局こうした紋切り型の理解以上に肉薄するすべがないわけです。それが、このジャナドリア祭では、おそらくは平時の自由の抑制に対する「ガス抜き」という狙いから、人々が比較的自由に交流し言葉を発することができる「ハレ」の場となっているようで、素顔のサウジアラビア人とたくさん接することができました(といっても女性のほどんどはアバーヤという真っ黒ドレスを頭からつま先までかぶり、鼻からあごまでを二カーブとう黒布でおおっているため、ご尊顔を拝むことはできないのですが)。

1度目の出張は事前準備のためで、会期中となった二度目の会場入りは、すでに独身男性のための「シングルデー」が終わって「ファミリーデー」に変わってからのことでした。よって、子連れのファミリーご一行が大変多かったのですが、旦那や兄弟に子どもをまかせて、日本人を見るや寄ってきて記念写真を求める女性の多いことにまず衝撃を受けます。そして、男女問わず、観客の大多数が片言程度には日本語を知っていることに、次なる衝撃がやってくる。世界の日本語教育普及が仕事の自分には、この国ではキングサウード大学という男子校以外では公式な日本語学校はないことがよくわかっているだけに、この日本語普及の高さはいったいどこから来るのか、目が点になってしまうのでした。

聞くと、インターネットを通したアニメやドラマで独学したという人たちばかりで、改めて日本のポップカルチャーの世界への浸透の深さに驚き、また、正式な教材がなくても相当のレベルで日本語を習得してしまうサウジアラビアの人たちの言語受容力の高さにも驚嘆してしまいました。なにせ、こちらのステレオタイプなサウジ人観は、徹底的に保守的で、異文化に対してかたくなに門戸を閉ざしている姿ですから、実際に出会ったサウジの人たちが日本人、日本文化に示してくれた開放性、親愛の情には必要以上に感動し、興奮してしまったのかもしれません。人懐っこくて、かといってずかずかと入り込んでくるわけではなく、遠慮深く様子を伺いながらコンタクトしてくる姿勢など、日本人の対人距離のとり方にマッチしていて、高感度絶大。もちろん会った人全員が素敵だったなどと言うつもりはないけれど、深く言葉を交わした数人からは忘れがたいハートウォーミングなバイブレーションをもらいました。

ただ、太鼓、津軽三味線、神楽などを披露した野外ステージでも、茶道や華道のデモと武具の展示をやった屋内でも、大混雑のなかで男女が近接してコミュニケーションをとる状況、音楽に対する観客の興奮状態に対して、宗教警察が相当のいらだちを示していたことも事実で、この国が世俗的な方向に開放しようとする王族を中心とする勢力と、イスラムの聖地として徹底した保守をつらぬこうとする宗教勢力との間に引き裂かれているという現実が、こうした祭りの場にあからさまに表出していたことも印象的でした。

ガス抜きとして年に一回だけ開放的になることが許されるジャナドリア祭には3週間の会期中に数百万人が入場するそうで、リヤドの人口が400万人ということを考えると、本当にそれ以外の「ケ」の日々には、市民が集団で文化や芸術に触れる場は存在しないという裏側の日常を思い知らされます。なにせ、映画館がない国なのですから。とすると、今後、ここで出会った日本ファンたちに日本の文化を伝道していく場を作っていくことは簡単なことではないと察せられますが、男性・女性の別や差し出すコンテンツの内容に配慮しながら、保守勢力を過剰に刺激しないようにして、交流の場を継続的にもっていきたいと思います。リヤドの女子大学が日本語学科開設を強く希望していて、まずは学科開設支援をその第一歩としてすすめていきたいと考えています。

最後に、アブちゃんことアブダッラー君のこと。若干24歳。大学で物理学を修了したけれど、頭のなかはほとんど100%日本で占められていて、男女問わず、facebookなどSNSで知り合った日本の友人とSkypeで交信しながら、日本語を独学で相当レベルまでマスターしてしまったスーパーマン。自称「サウジの浜ちゃん」は、マシンガントークでこちらの目を白黒させながら、始終周囲を笑いの渦に巻き込みます。座右の銘は「基本的人権」。日本文化といえばアニメとドラマが主流だったところが、今回、僕らがもちこんだ茶道のレクデモの通訳を通して、オーセンティック・ジャパンにも開眼。茶道の根本精神の「一期一会」と「和敬清寂」が「基本的人権」に加わって、このジャナドリア祭で日本通ぶりがさらに増強されました。近い将来に日本で1年か2年住んで、ゆくゆくは通訳など日本と生涯関わっていける職業を得たいと望んでいるすこぶるチャーミングなアブちゃんを、僕らジャナドリア・チームはみな、愛しています。彼の夢の実現は、日本とサウジアラビアの将来の友好にとっても大きなプラスになると信じ、応援しています。

えてして、ひとりの良き人間との出会いがその人の属する国や街のイメージ自体を美しく染め上げてしまうもので、僕のいま現在のサウジアラビアに対する熱も、たぶんにこの日本大好きな心の美しい青年との友情が引き起こしたものかもしれません。とはいえ、百聞は一見に如かず。異文化に非寛容な原理主義者の国という一般に流布したイメージが、僕のなかで粉砕されてしまったことは紛れもない事実です。入ってくる情報の少ない国ゆえ、実像をとらえるのは簡単ではないですが、これからこの国を観察していくときには、このフェスティバルで出会った普通のサウジアラビア人の開放性と異文化に対する好奇心、そして日本に対する敬愛の情のことをいつも心に留めておこうと思います。
先週はムバラク親子逮捕劇でエジプト中の国民が溜飲を下げた様子。金曜日に再度大規模デモを計画していたCoalition of Revorutionary Youthも、最大の要求だったムバラク訴追の道が開けたことでデモを凍結。久々に穏やかな金曜日となった。この週末には、心臓発作でシャルムの病院から動けないとされていたホスニ元大統領をカイロの病院に移送し、いよいよ取調べも本格化しそうだ。

さらには、最高裁が国民民主党の解党を指示、これを受けて同党のビルや財産が政府に接収された模様で、ツイッターで拾ったニュースによると、ギザのNDP庁舎を人権委員会に委譲するとの声明をEssam Sharaf首相が出したらしい。サダトの甥を党首にたてて、NDPの改革派勢力が新党を作るという話も聞こえてくるが、独裁政党の解体は、民主化への力強いステップとして大きな意義をもつ。

秘密警察、大統領一族、国民民主党と、旧支配機構が漸次解体されていくなかで、残っているのが地方の改革。これも、26の州知事のうち14人のNDP関係者を更迭し入れ替えることになったようで、第一歩が踏み出された。4月6日運動など革命勢力は、地方議会の解散など、よりラディカルなアクションを求めているし、大学学長・学部長と同様、州知事を公選制にするということが最終目標だから、地方改革をめぐってはこれからまだいろいろなことがおこりそうだ。

人格者として国民の信頼厚いEssam Sharaf首相は先週から毎週1回の定例声明を国民に向けて発することに決めたということで、Zenoubiaさんのブログが要約してくれた第1回目の声明内容は以下のとおり(リンク:
PM Sharaf Weekly Statement : 1  from Egyptian Cronicles)。
  • PM Sharaf apologized officially for what happened last Saturday at Tahrir , it is the first official apology. Needless to say they earned him  a lot of respect and admiration. He corrected the SAFC mistakes in dealing with the matter. 4月9日早朝のタハリール広場デモ弾圧について公式謝罪。
  • He blamed the youth for closing the Tahrir square and he is completely right , it is provoking by all measure and jeopardizing the revolution by making almost all the people angry. 一方で、その後タハリールをバリケード封鎖した若者たちを批判。
  • There will be an investigation in order to know what really happened last Saturday 4月9日の事件の真相究明の調査を行う。
  • He spoke about Mubarak’s audio message and said that it would not affect the procedures of investigations currently undergoing. アルアラビーヤが報じたムバラク全大統領のメッセージ(自分は報道されているような大金を海外に隠し持ってはいない、云々)が進行中の真相調査を妨げるものではない。
  • He defended the Police and asked the people to give them a chance in the new Egypt where the police is in the service of the people. 警察を擁護し、彼らが市民に奉仕する新しいエジプトの建設のためにチャンスを与えてほしいと懇請。
  • The cabinet is working on the right to vote for Egyptians abroad.They will not vote on the presidential elections but also the cabinet is trying to find a way so they can participate in the parliamentary elections. 来るべき国会議員選挙における在外エジプト人の投票権の実現のために内閣は作業中である。
  • The PM also spoke about his visit to Sudan and announced that he is going to visit Ethiopia , Uganda and Congo. He will also visit Gulf states. “By the end of the month”   最初の外遊となったスーダン訪問に触れ、4月中にエチオピア、ウガンダとコンゴを訪問する予定と発表。
  • This man has a quality that he makes you feel that he speaks from his heart. この男は人格者で話す内容に心がこもっている(Zenoubiaさんの観察)。
別の発表では、アスワンハイダムによって村が水没し、移住を余儀なくされたヌビア人たちに一定規模の国有地を与えるという政令を出したとあって、旧体制下で不当なしうちを受けてきた人間の権利回復にも動き出している。

デモ隊に対する軍の暴力によって死者が出た9日の痛ましい事件を聞いたときは、為政者と市民の間でまたぞろ緊張が高まることを恐れたが、軍や検察がやつぎばやにとった旧勢力の訴追と、首相の真摯な声明によって、改革はまた力強く動き出したように見える。

18日から25日までサウジアラビア出張で、現場から離れますが、引き続き報道を追いかけていきます。

4月8日から11日まで、サウジアラビアに出張で出かけてました。13日開会のサウジ最大の文化イベント、ジャナドリヤ祭の仕込み手伝いのため。日本が特別招待国となり、日本パビリオンが舞台に展示に、盛りだくさんのプログラムでサウジ市民をもりあげます。

カイロを出発した日、予想どおり100万人の大規模デモがあって、そして翌日未明、タハリールに残っていたデモ隊を軍が強制排除、死者2名と多数の負傷者を出すという、痛ましい事態になりました。

軍の声明では、デモ隊を攻撃したのは、兵士の制服を着た刺客(thug)たちで、ムバラク政権のとりまきたちが軍と市民の信頼関係を損なうためにしかけたものだと言っているが、現場にいたジャーナリストたちを中心に、これを信じている人はそう多くはない様子。

一方で、ムバラク前大統領がテレビ出演し、自分は訴追されているような大金をもっていないし、市民を傷つけるようなことに手をくだしていないと無実を主張、僕はその映像を見ていないが、これを見ていたエジプト人によると、話しぶりとか態度が「おれはまだ大統領だ」的な尊大なもので、これがまた市民の間にムバラクはまだ顕在で後ろから手をひいて健全に進展する政治プロセスをかく乱しようとしているとの疑惑を増幅させている模様。そんな発言をしてまもなく、今日には軟禁中のシャルムエルシェイクの病院に入院したとのBreaking News! 裁判から逃げる時間稼ぎであることは明らか。

カイロ大学に用事ででかけてタハリールの事務所に戻った午後5時、閉鎖されていたタハリール広場の交通が解除されていた。twitterで追いかけてみると、またもや軍がデモ隊を強制排除して、そこにいたひとたちを次々と逮捕した模様。軍がすべての首謀者なのか、はたまた、裏で手をひくものたちの仕業なのか。議会選挙までまだ5ヶ月、道中ばで暫定統治を行う軍と市民との間の信頼関係がここまで損なわれたのは、大きな損失に思える。

一方、旧与党国民民主党は、ムバラク色を消して、来るべき選挙に新しい衣をきて再入場しようとしている模様。新しい事務局長に、サダト元大統領の甥を向かえ、そして党名をNew Democratic Partyとするとか(リンク:
"In Egypt, New Chairman, New Name for NDP", The MEMRI Blog)

革命勢力もTahrir Partyなど、革命の精神を体現する若い政党を急ピッチで作る動きを見せているが、こうした既成勢力の衣替えやムスリム同報団の力強い政党作りに対抗する力を持ちうるか、厳しい闘いが予想される。


講座で日本語を勉強している学生たちが、神戸の震災のときに歌われた「しあわせ運べるように」を、東北の人たちに向けて歌ってくれています。

本番は録画してFACEBOOKにアップする予定ですが、練習風景をNHKがおはよう日本でとりあげてくれました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110404/
t10015081321000.html


うまいとかうまくないとかいう問題ではなく、日本を好きでいてくれる彼らが、自分たちの意思で何かをしたいと思って、集まり、練習して、その気持ちを伝えようとしている姿勢が嬉しいです。

先週と今週の月曜日、カイロ大学の政治経済学部が実施する短期集中日本講座で、僭越ながら日本の文化をパワーポイントやビデオで紹介してきました。英語での講義形式で3時間も話すのは初めてのことで、うまくやれる自身はありませんでしたが、歌舞伎や落語、御柱祭り、日本の大衆音楽の変遷など用意した映像をものすごく楽しんでもらえたので、彼らの中に日本についてのもう少し具体的なイメージを残すことができたんじゃないかと思います。帰り際にたくさんの学生が、日本の被災者たちにお見舞いの言葉を寄せてくれたのが、やはり嬉しかったです。
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インドで4年生活し、今度はエジプトへ!この国の人々の生態、面白情報をお届けします。

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