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えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。 twitter: @sukkarcheenee facebook: http://www.facebook.com/koji.sato2
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6月11日(水)、アーティスト、ムハンマド・アブンナーガさんが経営するNGO、ナフィザ・センター(ナフィザは「窓」の意)の紙作り工房を訪ねた。
CIMG2115.JPG

アブンナーガさんは、98年に国際交流基金のフェローシップを受け、日本で世界的和紙アーティスト伊部京子さんに師事。帰国後、自身も紙漉きから始まる作品制作を多数手がけ、いまやエジプトを代表するアーティストの一人だ。

その彼が、2007年7月18日号ニュースウィーク日本版「世界を変える社会起業家100」の一人に選ばれた。彼が作った廃材利用の紙漉き工房の活動が評価されたのだ。廃材の再利用というのも立派だが、働いている人のほとんどが聾唖の女性で、社会的弱者のエンパワーメントも同時に行っている。

CIMG2123.JPGバナナやハスの葉からの紙作りは、当初は不純物が多く混じり、ゴワゴワな手触りの残るものだったらしいが、同行してくれた事務所のGさんによると、1年前と比べると格段に製品としてのクオリティが向上したという。Gさん曰く、昨年基金が伊部さんを招いて工房で行ったワークショップの成果が出ているとのこと。現在はまだ市内の3店舗に紙をおろすに過ぎないが、こうしてクオリティを高めていけば、市場が開拓され、働く人たちの雇用の安定と働く喜びの確保へとつながっていくことが期待される。

Gさんが伊部さんのワークショップのことを思い出して、一人笑った。伊部さんはことあるごとに、CLEANLINESS(清潔)を叫び、いたたまれなくなった男性スタッフの一人が落ち込んで部屋から退出したほどだったというのだ。紙作りに限らず、ものを作るうえで、素材の美をフルに活かすためには、自分も作業場も素材もすべて綺麗にしておくことが大事みたいである。そうしてみると、ものづくりには技術が大事だが、精神のあり方もまた、とても大切なことであると思われてくるのである。

アブンナーガさんは、ナフィザを工房の職人とアーティストが集い、双方が創造的な刺激を受けて新しいものづくりをしていけるような空間にしていきたいと語り、来年、その一歩としての国際ワークショップを実施したいと夢を語ってくれた。文化やアートを通じた社会貢献の光り輝くモデルとして、これからも応援していきたい。
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インドで4年生活し、今度はエジプトへ!この国の人々の生態、面白情報をお届けします。

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