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えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。 twitter: @sukkarcheenee facebook: http://www.facebook.com/koji.sato2
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この週末に一気読みした本。ナギーブ・マフフーズを包括的かつ体系的に紹介する日本語で書かれた唯一の本ではないだろうか。

アラブ世界唯一のノーベル文学賞受賞作家ナギーブ・マフフーズについては、僕自身、エジプトへ行くことが決まるまで名前くらいしか聞いたことがなかった。赴任前にあわててアマゾンで検索をかけたら、翻訳としては、『バイナル・カスライン』と『蜃気楼』の二冊の長編と、短編集が一冊あるのみだった。『バイナル・カスライン』は上下二巻におよぶ大著だが、たまたま勝手まもなく盲腸で入院することになったので、その1週間あまりの時間で読みきった。

この八木先生のご著書は、赴任から半年ほどして一度日本に短期間帰ったときに発見。持ち帰ったものの本棚に長いこと暖めていた。でも、一度読み始めたら、ぐいぐい引き込まれていく力を持った本だった。マフフーズ自身が自分の文学を説明した「社会主義スーフィズム」というタームを通して、マフフーズが認識していたエジプト社会の問題と理想の社会を検証した本著では、著者自身によるかなりの数の小説からの引用があって、日本語訳では読めないマフフーズ作品の雰囲気を感じながらおおまかなストーリーラインを把握することもできる。

ただ、マフフーズが理想としたスーフィズムを基礎とする社会は、著者自身が認めているように、スンナの教条的解釈が主勢力となり、個人の信仰としてではなく、制度としてのイスラームが強調されていく傾向の強い昨今のエジプトでは、なかなかに実現の難しいものであると思われる。

そんなことを思いつつも、マフフーズをとても身近に感じられるようになったので、ぼちぼち、英訳を読んでいきたいとも思っているところである。


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