えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。
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今もキリストの使った言葉を話す街マアルーラで、聖セルジウス修道院から聖テクラ修道院へと貫ける半洞窟(左右を峻厳な岩壁に挟まれた通路)の存在を現地で雇った運転手さんに教えられ、てくてくと歩き始めたところで、聖テクラの側から歩いてきた日本人らしき男性と遭遇した。
海外の観光地で日本人同士が出会うと、なんとなく気まずくて、ついついお互いに顔をそむけてしまうことがあるが、ここでいわゆる観光地とはちょっと違い、観光バスが乗り入れるような土地ではなかったせいか、お互いぎこちなくも日本語で挨拶を交わす。
すると、相手の日本人は、
「いや、私、ここに一ヶ月くらい住んでるんですよ。」
とおっしゃるからびっくり。
聞くと、いまやこのマアルーラを含めて3箇所しかないアラム語を話すコミュニティに居を定め、この消えかかっている言語の調査・研究をされているのだという。
学術的な関心からではなかったが、自分もインドでアラム語の賛美歌に出会って以来、この言葉に興味を持ち続けていたので、たまたま自分がこの街を訪ねたときにこのような奇特な研究者とお会いできたことが、単なる偶然ではないような気がした。
この旅では、もう一度、ささやかだが、嬉しい驚きの出会いがあった。
中世の十字軍が築いた山上の要塞、クラック・ド・シュバリエの城門をくぐったところで、アラブ人女性数名と日本人女性1名のグループとすれ違った。そのうちの何人かがうちの二人の小さい娘を見て嬌声を上げるので、それに応えてという訳ではないが、
「こんにちは。」
と応答すると、先方もこちらが日本人だと気づいて、立ち止まって話しかけてきた。
彼らは、ダマスカス大学で日本語を教える協力隊員と、その教え子だちだった。教え子の一人が旅行業界で働いているとかで、その便宜で国内旅行を楽しんでいるのだという。
これも、他人からすれば、「だからどうしたの?」と言いたくなるような些細なエピソードだが、こちとら勝手に海外の日本語教育にたずさわる身として、単なる偶然とは片付けたくない気持ちになってくるものだ。
自分は運命論や決定論を心底信じるわけではないが、旅をしているときに自分の属性や関心に寄り添うような出会いには、どこかしらときめいてしまう。深追いするでもないが、その出会いを自分の心のなかで大切にしたいという気持ちが自然に沸いてくる。
マアルーラで出会った言語学者に、恐縮しながらお名前を伺った。「ふくはら」というお名前を教えてくださった。カイロに戻って、インターネットで「福原+アラム語」で検索をかけると、
海外の観光地で日本人同士が出会うと、なんとなく気まずくて、ついついお互いに顔をそむけてしまうことがあるが、ここでいわゆる観光地とはちょっと違い、観光バスが乗り入れるような土地ではなかったせいか、お互いぎこちなくも日本語で挨拶を交わす。
すると、相手の日本人は、
「いや、私、ここに一ヶ月くらい住んでるんですよ。」
とおっしゃるからびっくり。
聞くと、いまやこのマアルーラを含めて3箇所しかないアラム語を話すコミュニティに居を定め、この消えかかっている言語の調査・研究をされているのだという。
学術的な関心からではなかったが、自分もインドでアラム語の賛美歌に出会って以来、この言葉に興味を持ち続けていたので、たまたま自分がこの街を訪ねたときにこのような奇特な研究者とお会いできたことが、単なる偶然ではないような気がした。
この旅では、もう一度、ささやかだが、嬉しい驚きの出会いがあった。
中世の十字軍が築いた山上の要塞、クラック・ド・シュバリエの城門をくぐったところで、アラブ人女性数名と日本人女性1名のグループとすれ違った。そのうちの何人かがうちの二人の小さい娘を見て嬌声を上げるので、それに応えてという訳ではないが、
「こんにちは。」
と応答すると、先方もこちらが日本人だと気づいて、立ち止まって話しかけてきた。
彼らは、ダマスカス大学で日本語を教える協力隊員と、その教え子だちだった。教え子の一人が旅行業界で働いているとかで、その便宜で国内旅行を楽しんでいるのだという。
これも、他人からすれば、「だからどうしたの?」と言いたくなるような些細なエピソードだが、こちとら勝手に海外の日本語教育にたずさわる身として、単なる偶然とは片付けたくない気持ちになってくるものだ。
自分は運命論や決定論を心底信じるわけではないが、旅をしているときに自分の属性や関心に寄り添うような出会いには、どこかしらときめいてしまう。深追いするでもないが、その出会いを自分の心のなかで大切にしたいという気持ちが自然に沸いてくる。
マアルーラで出会った言語学者に、恐縮しながらお名前を伺った。「ふくはら」というお名前を教えてくださった。カイロに戻って、インターネットで「福原+アラム語」で検索をかけると、
福原信義(ふくはらのぶよし、1943年2月~ )は日本のフィールド言語学者。専門は中東の言語であり、とりわけアラビア語・コプト語・アラム語を研究テーマとしている。現在は大阪外国語大学のアラビア語教官でもある。(ウィキペディア)
という情報が得られた。エジプトで数十人しか話者がいないというコプト語の研究もされているそうで、エジプトにもご縁のある方だとわかった。
きっと、いずれまた、出会うことがあると信じている。
きっと、いずれまた、出会うことがあると信じている。
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