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えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。 twitter: @sukkarcheenee facebook: http://www.facebook.com/koji.sato2
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昨日のタハリール広場。うちの事務所が歩いてすぐなので、ツイッターで暴徒が千人単位で襲ってきたことを知って、警備員や運転手に混じって様子を見に出かけた。ネットにあがっている至近距離からの映像を目撃できる距離までは危なくて接近しなかったが、遠目にも大混乱の様子がよくわかった。

そして今朝。車でタハリール広場を通ったら、テントもデモしていた人たちも元気だった露天商も、みんなきれいさっぱり掃除され、兵隊さんとおまわりさんが大勢でいったいを監視していた。

こうやって、権力は、昨日までの出来事を人々に忘却させるんだなー。事務所に着くと、昨日僕をボディーガードしてくれた警備員も運転手もみんな、大喜びなのだ。昨日も書いたが、ムバラク退陣から1ヶ月たって、革命を継続して独裁政権のうみをすべて搾り出そうとする革命勢力と、普通の市民生活への復活を望む一般市民との温度差が大きくなっていることを痛感した。

タハリールのデモは誰にも危害を加えていないんじゃないかと事務スタッフの女性に聞くと、市民の感覚としては、そのデモが続いているおかげで、工場労働者や公務員など職業団体が相次いで便乗デモをやって、そのせいで一向に社会経済活動がもとに戻らない。おかげで自分たちもくいっぱぐれる。というところのようだ。各地で衝突を誘発させて治安面での不安を煽るのも、旧支配者層の常套手段で、今回も普通に戻りたい市民の気持ちをよーくわかっていて、巧みに不和の素を注入して人心を乱しているわけだ。

カイロ大学のデモも日本の大学紛争を彷彿とさせる盛り上がりで、NDPの薫陶を受けた学長、学部長らの即刻退陣と公選制導入をかかげて座り込んでいたが、近所から現れた暴徒に襲われ、ここでも夜のデモを控えることになったと報道されている(
リンク:Ahram Online)。

タハリールやカイロ大学で組織された暴徒たちがどういう人たちで、どの程度NDPら旧支配層に操られているのかは不明だが、市民のなかに攻撃されたデモ隊に対する同情が薄れていることが問題で、この1ヶ月の市民革命の成果が道半ばで保守的ゆり戻しを余儀なくされることになりそうだ。さきほどの一流大学の日本語学科卒業のうちのスタッフが言うに、自分の友人のなかにもこの革命がアメリカとイスラエルとハマスとイランによって仕組まれていると信じて疑わなくて、そしてこれ以上不安な生活を続けるのは嫌だからタハリールが一掃されて嬉しいと思っている人がいるのだそうな。

メディアも革命を通してずいぶんと姿勢を変えたが、政府系はいまだに体制に都合のよいバイアスがかかっているし、独立系は組織力・取材能力の低さのせいか、本当の事実に肉薄できていないとは、先のスタッフの見立て。確かに、昨日のNile Internationalの報道、僕の耳が間違っていなかったら、タハリールに現れた暴徒を軍が逮捕したと報じていたが、デモ現場で被害にあった人たちのツイッター証言を信じれば、事実はまったくの正反対で、軍は中立とはいいがたく、暴徒と一緒になってテントを破壊し、デモ隊の何人かを拘束し、考古学博物館に連れていって拷問を加えたことになっている。革命勢力は、これから先、メディア戦略を立て直して、事実が市民に広く知られるようにしていかないと、この強力な反動の流れを食い止めることが難しいだろう。

ただ、ストリートを離れて政治プロセスの進展をみると、いまも改革のスピードは持続しているようにも見える。同じAhramの報道では、NDPの幹部の多くが辞任し、すでに政党として死に体になっていると言っている。解党して、改革派の市民受けのいい人間が新しい党を作ったほうがいいと、辞めた幹部が話している(
リンク:Ahram Online)。出馬しないと言っていたエルバラダイが突如大統領選出馬に意欲を示した。アムル・ムーサも、若者文化のホームグランドEL SAWY CULTURE WHEELであふれんばかりの聴衆に迎えられたとか。

今日のツイッター、英語でフォローできるコミュニケーションを見る限り、デモを組織していた人たちは水曜日の事件のショックがよほど大きかったのか、恒例の金曜礼拝の後の大規模デモを予感させるような情報はまったく入ってきていない。アジトで戦略の建て直しをはかっているか。復活を期待したい。

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2月7日から今日まで、エジプトを離れて日本にいた。1月25日に始まって、日に日に激しさを増す反体制抗議デモと治安部隊との衝突を受けて、ちょっとだけ避難すべしとの命を受けたからだ。

エジプトに住んで3年が過ぎ、この土地と人々への愛着からか、このピープルズ・パワーがどこにたどり着くのが見届けたい気持ちが強くあったから、日本にたどりついたわずか3日後にムバラクが退陣したことを喜ぶタハリール広場の映像をBBCで見た夜は、感動と一抹の寂しさを味わった。

そして、2月26日、エジプトに戻るいま、すでに世界の注目は部族間の内戦の様相を強めるリビア情勢に完全に移っていた。「それでも、エジプトもまだ平時ではないのだぞ。」と、同情を買いたいような気持ちもないではないが、2週間ぶりに見るカイロは、平和そのものだった。お店も、レストランも、両替やさんも、普通に営業していて、通りにはまだ学校にもあがらないような子どもたちが駆け回っている。アパートの門番アリが、もう完全に安全だから、夜にこのへんを歩いたって何も問題ないと言うから、こちらも安心して、今日の夕食やらこれから数日の食材などを調達しに、散歩に出かけた。

ムバラク退陣前は寒々しいほどに人気のなかった通りに、やたら人が出ていて、陽気に声をかけあっている。外人の僕にも、声をかけたり、笑顔を投げかけてくるのは、やっぱり、人民の平和革命を成し遂げたユーフォリアから来るんだろう。スーパーのレジや、携帯電話の支払いカウンターで、順番待ちにちゃんと並んでるのも、これまでの短気で横入りばかりのカイロっ子とはずいぶん違う余裕こきだ。

20日から考古学博物館が開いた。明日はデモが始まって以来はじめてのクラブチームの試合があるとドライバーさんに聞いた。学校もまもなく始業する。

ムバラクのいない新生エジプトとの出会いは、こうして穏やかに気持ちよく始まった。
きのう、Mohamed El Sawyさんご夫妻と夕食をご一緒した。

彼が創設して代表をつとめる文化センター、El Sawy Culture Wheelで仕事の打ち合わせをしてから、場所を変えて食事をしたのだけど、面会の前に書店に立ち寄ったら、月刊英字誌EGYPT TODAYの最新号の表紙にSawyさんの素敵な笑顔がバーンと出ていたので、タイムリーとばかりに衝動買い。作家で文化大臣にまでなったお父さんの影響、エジプト社会にとって必要な文化的啓蒙と開かれた議論の場についての彼の持論、彼の家族観などが丁寧に取材されているいい記事だった。(記事は→
ココで読めます。)

El Sawy Culture Wheelは"SAQIA"という愛称で呼ばれているが、SAQIAとは水車の意味。Culture Wheelの"Wheel"がそれにあたる。「なんでWheel、水車なのかなー。」と前から疑問に思っていたのだが、この記事でそれがお父さんのAbdelmonem El Sawy氏の未完の小説の名前からとったものだということがわかった。全5巻のうち4巻までが刊行され、最終刊が未完のままに亡くなった父の遺志を、Mohamedさんは、文筆ではなく文化の事業でもって受け継いでいる。記事は、こう格好よくしめくくられていた。

この日、事務的な打ち合わせのあと、有名なテレビコメンテーターと聴衆との政治参加についてのディスカッションがSAQIAの会場で行われるというので、夕食はかなり遅くになったのだが、SAQIAではコンサート、展示、映画といった芸術だけでなく、こうした議論やレクチャー、子どものためのワークショップなど多彩な文化プログラムが毎日盛りだくさんで、閑古鳥が鳴いている施設が多いカイロの文化施設のなかでは異色の盛り上がりを見せている。いついっても、ここだけはキラキラした若者のエネルギーであふれかえっている。

「インターネット時代になって、若者の政治的発言の場が出来てきて、それが横につながりつつある。それはとてもいい傾向だと思う。僕らは、彼らが顔をあわせて議論する場を作って、公の空間で責任をもって主張することを学んでもらっている。『だれだれは独裁者だ!』というような紋切り型の感情にまかせた発言はどこにも着地点がない。批判は多いに結構だが、具体的に、その政策のどこがどのように問題なのかを説明する議論が出来なければいけない。」

という発言は、まったくおっしゃるとおり。

僕らは、今年、ここでジャズコンサートとヒロシマ映画特集、そして一昨年前から始めた折り紙コースを、この魅力あふれる人間がリードする活気ある文化センターで、彼らと一緒に作っていく予定。

エジプトにSawyさんがいてくれて、SAQIAがあってくれて、ありがとう!

心からそう言いたい。

書店DIWANザマーレック店(7月26日通り)で、50枚入り、ほとんど全集でないのこれ?というくらい贅沢なコレクションが、綺麗なケース入りで売っており、迷うことなく買ってしまいました。値段が、なんと、たったの700エジポン!1枚あたり14LE=250円以下!!そりゃあ買いますよ。

CIMG5495.JPGで、こんなに綺麗な箱入りだから、豪華特典(○○ページ解説ブックレットとか、全曲歌詞カードとか)というのが入っていないかなーと期待して開けてみたら、やっぱりありませんでした。そんなのをつけるのは日本くらいのものですかね。しかもそれにめちゃくちゃ付加価値つけて。




CIMG5497.JPGしばらくはオンム・クルスーム三昧になりそうです。

作家の井上ひさしさんが亡くなった。

深いお付き合いがあったというわけではないけれど、2003年に山形で日印作家キャラバンのシンポジウムを受け入れてくださったとき、帰り際の新幹線ホームで、わざわざ事務方の僕らに名物の駅弁をもたせてくれたことが思い出される。気遣いいっぱいの優しい方だった。

『吉里吉里人』。あんな奇想天外かつ本質的なテーマを追求した小説に、そうはお目にかかれない。
小学生のとき、NHKのテレビドラマで見た、
『四捨五入殺人事件』があまりにも楽しくて、毎日、次回が待ち遠しかった。

エジプトでは、井上さんの芝居を原作とした映画『父と暮らせば』をアラビア語字幕つきで上映した。
今年は、原爆映画特集をやる予定なので、改めて『父と暮らせば』を紹介したい。

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インドで4年生活し、今度はエジプトへ!この国の人々の生態、面白情報をお届けします。

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