えじぷとの文化、芸術、エンターテインメント堪能記です。
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昨日、カイロ大学政経学部にてスリランカ外務大臣の講演を聞きに行った。
"Counter Terrorism: Sri Lanla's Experience"というタイトルで、停戦が崩れ今もなお混迷を極める同国の紛争状況と、それに対する政府の政策について約1時間語ってくれた。一切感情にふりまわされることのない、落ち着いたスピーチで、とてもインフォーマティブだった。歴代の首相や大臣がLTTEに暗殺されている状況においても、市民の恒久的安全と平和のために奉仕しようという、高貴な精神を感じた。
講演会の主催者は、カイロ大学政経学部に所属するアジア研究センター。国際交流基金の日本研究プログラムの相手方でもある。同じアジア研究のプログラムということで、センター長のGaberさんに敬意を表して参加してみたが、行って良かったと思う。
スリランカの問題は、一国内の民族問題が根っこにあって、領土を主張する政治運動であるという点で、イスラームを語りグローバルに活動するアルカイダのような現在進行形の組織とは性格を異にする。それにもかかわらず、今日の講演が中東のみならずグローバルにレレバントだと聴衆が実感したのには、理由がある。
LTTEを封じ込め、その力をそぎ落とすためには、彼らの国際的ネットワークを経たなければならない、と大臣。どんなに政府ががんばってLTTEの軍事拠点を制圧していっても、外から武器や資金が入り続ける状況が続く限りは、いたちごっこになる。アルカイダしかり、インターネットを利用したバンキングを巧みに行ったり、船舶を使って武器を秘密裏に輸入している状況を、なんとか止めなければならない。そのためには、世界中にいるテロリズムの支援主体とテロリストとの連絡手段を断つための国際的協力が不可欠だという。その協力を求めることが、今回の外務大臣のエジプト訪問の目的の一つだったという。
いやいや、それにしても命をはって国のため市民のために政治を行う政治家は、たたずまいがぜんぜん違う。大臣が今後も無事で、和平のための更なる取り組みに邁進されんことを願う。
"Counter Terrorism: Sri Lanla's Experience"というタイトルで、停戦が崩れ今もなお混迷を極める同国の紛争状況と、それに対する政府の政策について約1時間語ってくれた。一切感情にふりまわされることのない、落ち着いたスピーチで、とてもインフォーマティブだった。歴代の首相や大臣がLTTEに暗殺されている状況においても、市民の恒久的安全と平和のために奉仕しようという、高貴な精神を感じた。
講演会の主催者は、カイロ大学政経学部に所属するアジア研究センター。国際交流基金の日本研究プログラムの相手方でもある。同じアジア研究のプログラムということで、センター長のGaberさんに敬意を表して参加してみたが、行って良かったと思う。
スリランカの問題は、一国内の民族問題が根っこにあって、領土を主張する政治運動であるという点で、イスラームを語りグローバルに活動するアルカイダのような現在進行形の組織とは性格を異にする。それにもかかわらず、今日の講演が中東のみならずグローバルにレレバントだと聴衆が実感したのには、理由がある。
LTTEを封じ込め、その力をそぎ落とすためには、彼らの国際的ネットワークを経たなければならない、と大臣。どんなに政府ががんばってLTTEの軍事拠点を制圧していっても、外から武器や資金が入り続ける状況が続く限りは、いたちごっこになる。アルカイダしかり、インターネットを利用したバンキングを巧みに行ったり、船舶を使って武器を秘密裏に輸入している状況を、なんとか止めなければならない。そのためには、世界中にいるテロリズムの支援主体とテロリストとの連絡手段を断つための国際的協力が不可欠だという。その協力を求めることが、今回の外務大臣のエジプト訪問の目的の一つだったという。
いやいや、それにしても命をはって国のため市民のために政治を行う政治家は、たたずまいがぜんぜん違う。大臣が今後も無事で、和平のための更なる取り組みに邁進されんことを願う。
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4月6日に全国規模のゼネストが計画されていたため、それなりに警戒していたが、フタを開けてみたら、街は閑散としていて、ただ空が本格的に到来した砂嵐で黄色に染まっただけだった。
朝起きてみると、いつもはけたたましい通勤途中の車の騒音が、なんだか元気がない。スタッフの一人から電話が鳴り、親族にすすめられて大事をとって今日は仕事を休みたいとのこと。どうやら、「何かが起こるかもしれない」という一般市民の不安が、少なからぬ人々を自宅に引き止めたために、街が静かになってしまったようだ。下に迎えにきてくれていた運転手さんも、息子の学校を今日は休ませたと言っていた。
出勤途中、デモの中心地として計画されていたタハリール広場付近には、いつもの何倍もの警備体制が敷かれていた。大量の警官を動員して集会そのものを封じ込めようと、政府が乗り出していたのだ。
結局、タハリール近辺ではなんらデモや警官との衝突らしきことは発生せず、カイロ大学、アインシャムス大学の日本語学科からも問題なしとの報告を受け、きつねにつままれたような気分で家路についた。
夕刻、家族と雑談。ゼネストはどこへ行ったのやら。
「結局、「仕事をボイコットしてデモに参加しよう」のスローガンのうち「仕事をボイコットして」という方だけが動いて、誰もデモに参加しなかったということかな。」と僕。
それに対して義理の妹が一言。
「集団ズル休み?」(一同爆笑)
この日は空全体が砂で黄色く染まったことだけが印象的で、われわれ部外者としてはなんとも拍子抜けした一日だった。もちろん、安全という意味では、何も起こらなかったことを歓迎すべきなのだろうけれど。
今朝、オフィスでエジプトのニュースをチェックしてみた。
http://www.dailystaregypt.com/article.aspx?ArticleID=12934
報道によると、デモは当初計画ではタハリール広場を中心として、各主要大学などいくつかの拠点で敢行予定だったものの、首謀者の事前逮捕・拘留、当日の厳重な警備によってほとんど全ての行動を阻まれ、結果、LAWYERS' SYNDICATE(弁護士協会)のみで抗議行動が許されたらしい。
政府の厳重な取り締まりによって、抑圧された平和が維持されるエジプト・カイロ。この厳しい状況下でも粘り強く活動を続ける「反体制」勢力があって、市民の不満をなんとか集約し、政府へ届けようとしている(この運動体は'Kefaya movement'(「もうたくさんだ」運動)と呼ばれている。代表者はメディアを通してただ一言、「ムバラクは病気だ」と発言しただけで一年間の投獄の憂き目にあっているらしい。)。一方で、政府は、一分も対話のチャンネルを開こうとしていない。こんな偽りの平和に、多分に安心感を覚えつつも、ぬるま湯に長く浸かってのぼせたような居心地の悪さも、同時に感じないでもない。
朝起きてみると、いつもはけたたましい通勤途中の車の騒音が、なんだか元気がない。スタッフの一人から電話が鳴り、親族にすすめられて大事をとって今日は仕事を休みたいとのこと。どうやら、「何かが起こるかもしれない」という一般市民の不安が、少なからぬ人々を自宅に引き止めたために、街が静かになってしまったようだ。下に迎えにきてくれていた運転手さんも、息子の学校を今日は休ませたと言っていた。
出勤途中、デモの中心地として計画されていたタハリール広場付近には、いつもの何倍もの警備体制が敷かれていた。大量の警官を動員して集会そのものを封じ込めようと、政府が乗り出していたのだ。
結局、タハリール近辺ではなんらデモや警官との衝突らしきことは発生せず、カイロ大学、アインシャムス大学の日本語学科からも問題なしとの報告を受け、きつねにつままれたような気分で家路についた。
夕刻、家族と雑談。ゼネストはどこへ行ったのやら。
「結局、「仕事をボイコットしてデモに参加しよう」のスローガンのうち「仕事をボイコットして」という方だけが動いて、誰もデモに参加しなかったということかな。」と僕。
それに対して義理の妹が一言。
「集団ズル休み?」(一同爆笑)
この日は空全体が砂で黄色く染まったことだけが印象的で、われわれ部外者としてはなんとも拍子抜けした一日だった。もちろん、安全という意味では、何も起こらなかったことを歓迎すべきなのだろうけれど。
今朝、オフィスでエジプトのニュースをチェックしてみた。
http://www.dailystaregypt.com/article.aspx?ArticleID=12934
報道によると、デモは当初計画ではタハリール広場を中心として、各主要大学などいくつかの拠点で敢行予定だったものの、首謀者の事前逮捕・拘留、当日の厳重な警備によってほとんど全ての行動を阻まれ、結果、LAWYERS' SYNDICATE(弁護士協会)のみで抗議行動が許されたらしい。
政府の厳重な取り締まりによって、抑圧された平和が維持されるエジプト・カイロ。この厳しい状況下でも粘り強く活動を続ける「反体制」勢力があって、市民の不満をなんとか集約し、政府へ届けようとしている(この運動体は'Kefaya movement'(「もうたくさんだ」運動)と呼ばれている。代表者はメディアを通してただ一言、「ムバラクは病気だ」と発言しただけで一年間の投獄の憂き目にあっているらしい。)。一方で、政府は、一分も対話のチャンネルを開こうとしていない。こんな偽りの平和に、多分に安心感を覚えつつも、ぬるま湯に長く浸かってのぼせたような居心地の悪さも、同時に感じないでもない。
4月2日の英字紙Egyptian Gazetteの文化欄に、興味深い2つの記事を発見。
一つは、'Palestinian dance festival defies Israeli Closures(パレスチナのダンス・フェス、イスラエルの占領政策に挑む)」という記事で、ラマラで開催される国際ダンス・フェスティバルを紹介している。Ramalla Contemporary Dance Festivalでググってみると、専用サイトを発見。4月24日から連日、日本でも2年続けて演劇作品が上演されたAl Kasaba Theatreの施設などを使って、パレスチナと世界各国のダンス・カンパニーの公演が行われる。
http://www.sirreyeh.org/festival/program.php
残念ながら、日本のカンパニーの参加は予定されていないらしい。基金が自らカンパニーを派遣してもいいし、有志のカンパニーが基金の助成金を得るなどして参加してくれてもいい。こうしたアートによる国際的連帯に、日本からの参加があるということが大事なのではないか、と思うのだが。
もう一つの記事は、'Indian Author Recalls days in Egypt'というもので、世界的に著名で『ガラスの宮殿』など邦訳も多いインド系作家、アミターブ・ゴーシュの顔写真とともに記事が紹介されている。この記事を読んだときには手遅れだったが、アラブ作家同盟の年次総会においてゴーシュが記念講演を行った。4月4日には、ザマレクの書店DIWANでサイン会があるというので、こちらには出かけることができた。
司会の男性が流暢な英語でゴーシュともう1名招待されていたメキシコ人の作家を紹介、続いて二人が簡単に今回の訪埃の感想や自分の作品についての簡単なアウトラインを説明した。もう少し作品についての話しが聞きたかったのだが、趣旨は親睦を目的とするサイン会なので、すぐにお開きとなってしまった。
この日初めて知ったのだが、アミターブ・ゴーシュはかつてオクスフォードで社会人類学を専攻していた際、エジプトをフィールドに選び、80年から約2年間、アレキサンドリア近くの農村に滞在していたという。この日の挨拶でも、田舎暮らしに終始したエジプト滞在を思い出しながら、カイロのなかでもノーブルな雰囲気のザマーレクにはいつも憧憬の念を抱いていたと、冗談交じりに語っていた。その滞在経験をベースに10年後の92年にゴーシュが執筆・出版した旅行記が"In an Antique Land(古代の国にて)"。4年の滞在で身も心も惚れ込んでしまったインドとこの国を代表する作家ゴーシュが、今自分が暮らしその文化や社会に親しもうとしているエジプトを舞台に書いた作品と出会えることが、単純に嬉しくて仕方がなかった。これからしばらくの間、子供が寝静まった後は、もっぱらこの本のページをひもとくことに費やされるだろう。読了したら、このブログでいずれ概略を紹介したいと思う。
なお、この日司会をされていた男性について。当然のことながらアラブ作家同盟の有力者で今回の企画の主催者であろうと想像して、おそるおそる声をかける。Mohamed Salmawyというアハラーム紙フランス語版の主幹で、後日うちのスタッフに聞いたら、ものすごく著名な方だという。その日の会話では、かなり昔に国際交流基金から日本に招待されているともおっしゃっており、日本についても結構知っている。「アラブ作家同盟」として、今回のような企画を日本をテーマにやるとしたら、誰を呼ぶか。ずばり聞いてみた。答えは、
村上春樹。
同氏は村上作品英訳を全部読んで、大のお気に入りだという。
さてさて、いきなりのビッグネームだ。アミターブ・ゴーシュを呼んだんだから、村上さんが出てもおかしくないといえば、そうかもしれないが。
村上さん、来てくれるかなぁ。
って、その前に、アラビア語訳の1冊でもこの世に登場せしめなければなるまい。
>>>>>>
日は変わって、4月5日、土曜日。
この日は日中に、産後の我が家に助っ人としてきてくれた義理の妹を、長女と一緒にピラミッド・博物館へと案内する。晴天に30度程度の気温という、ピラミッド日和な一日で、スフィンクスの見えるKFC(正確には1階のKFCからは見えず、2階のピザ・ハットが目的地なのだが)にも行ったし、楽しい家族サービスができた。
そして、夜の部。午後8時から、オペラハウス小ホールにて、知人が「エジプトの坂本龍一」と称して熱愛するミュージシャン、Fathy Salama(ファトヒー・サラマ)の公演を見に行った。かつてはポップスのコンポーザーとして、アムル・ディアブなど売れっ子シンガーに楽曲を提供してきたファトヒーは、近年自身の音楽世界を深め、上エジプトはヌビア民族の音楽をベースにしたフュージョンへと傾いていったという。そんな彼を一躍有名にしたのが、2004年にセネガルの巨匠ユッスー・ンドゥールが発表しグラミー賞を受賞したアルバム”EGYPT”だった。このアルバムに楽曲を提供し、アレンジなどを手がけることで、世間一般の知名度はそれほどでもないが、いまや知る人ぞ知る「通好み」のアーティストとなった。
http://fathysalama.free.fr/
インドでは、やはり各地の民族音楽を上手にとりこんで現代音楽への昇華させる最高のバンド、Indian Ocean(http://indianoceanmusic.com/)と出会い、様々な縁に導かれて彼らの来日公演が実現したのだが、ここエジプトでも同様のインスピレーションを与えてくれるミュージシャンと出会えるかも、と期待して、この日の公演を迎えた。
といっても、前日、サイン会の折、書店DIWANで彼のグループ、SHARKIATの新譜を買って予習はしていたのだが。
編成は、ファトヒー(ピアノ・シンセサイザー)のほか、パーカッション、タブラ、アコーディオン、エレクトリック・ベースが基本。この日は、スペインからフラメンコ・ギターのFernando Perez、フランスからベーシストのAndre Segone、そしてナーイ(縦笛)とウードを両方こなす盲目のミュージシャン、M. Antarの3名もゲスト参加して、アラブとスペインとフランスが混ざり合うカラフルなライブとなった。
楽曲は、ベースとなるリズムにヌビア音楽のエスニックな要素があるせいなのかどうか、どこまでいっても完全にメロディアスな展開にはならないところが個人的には欲求不満だったが、サビメロの展開には叙情的で鳥肌が立つような曲もいつくかあった。アコーディオンの響きがどことなくピアソラ的叙情をかもし出しているのも良い。
でも、演奏的には、イマイチまとまりに欠ける。ゲスト・ミュージシャンが多いせいか、短時間で合わせた曲が目立ち、バンドの一体感が足りない。アコーディオンとナーイが高速でユニソンを奏でるメロディーが、バタバタっとズレてしまうパターンが何度かあって、せっかく盛り上がりそうな興を冷ましてしまったのが残念だった。結局、一番印象に残ったのは、Fernando氏の艶やかなフラメンコと、タブラのソロの超絶技巧ぶりであった。
11日には、同じオペラハウスの野外シアターにて、ELECTRONICAと題した公演が予定されている。初回のほうはACOUSTICAで、控えめにやったというわけ。最後のMCでファトヒーが、「今度はもっともっとノイジーにやるから楽しみにしていてください!」と言っていた。ノイズだけでなく、バンドとしてもタイトにまとめて、もっと格好いいパフォーマンスを見せてほしいところだ。
公演終了後に彼のところに駆け寄って挨拶を交わした。アルバム・ジャケには日本でも公演したことががあるとあったので、そのことを聞いたら、’long, long time ago'で91年のことだったという。すかさず'You have to refresh(日本体験を更新しなくては!'と社交辞令でつないだが、Indian Oceanとであって自分を貫いた衝撃は、残念ながら、まだやってきていない。単純に自分が年をとったということでなければよいのだが。
一つは、'Palestinian dance festival defies Israeli Closures(パレスチナのダンス・フェス、イスラエルの占領政策に挑む)」という記事で、ラマラで開催される国際ダンス・フェスティバルを紹介している。Ramalla Contemporary Dance Festivalでググってみると、専用サイトを発見。4月24日から連日、日本でも2年続けて演劇作品が上演されたAl Kasaba Theatreの施設などを使って、パレスチナと世界各国のダンス・カンパニーの公演が行われる。
http://www.sirreyeh.org/festival/program.php
残念ながら、日本のカンパニーの参加は予定されていないらしい。基金が自らカンパニーを派遣してもいいし、有志のカンパニーが基金の助成金を得るなどして参加してくれてもいい。こうしたアートによる国際的連帯に、日本からの参加があるということが大事なのではないか、と思うのだが。
もう一つの記事は、'Indian Author Recalls days in Egypt'というもので、世界的に著名で『ガラスの宮殿』など邦訳も多いインド系作家、アミターブ・ゴーシュの顔写真とともに記事が紹介されている。この記事を読んだときには手遅れだったが、アラブ作家同盟の年次総会においてゴーシュが記念講演を行った。4月4日には、ザマレクの書店DIWANでサイン会があるというので、こちらには出かけることができた。
なお、この日司会をされていた男性について。当然のことながらアラブ作家同盟の有力者で今回の企画の主催者であろうと想像して、おそるおそる声をかける。Mohamed Salmawyというアハラーム紙フランス語版の主幹で、後日うちのスタッフに聞いたら、ものすごく著名な方だという。その日の会話では、かなり昔に国際交流基金から日本に招待されているともおっしゃっており、日本についても結構知っている。「アラブ作家同盟」として、今回のような企画を日本をテーマにやるとしたら、誰を呼ぶか。ずばり聞いてみた。答えは、
村上春樹。
同氏は村上作品英訳を全部読んで、大のお気に入りだという。
さてさて、いきなりのビッグネームだ。アミターブ・ゴーシュを呼んだんだから、村上さんが出てもおかしくないといえば、そうかもしれないが。
村上さん、来てくれるかなぁ。
って、その前に、アラビア語訳の1冊でもこの世に登場せしめなければなるまい。
>>>>>>
日は変わって、4月5日、土曜日。
この日は日中に、産後の我が家に助っ人としてきてくれた義理の妹を、長女と一緒にピラミッド・博物館へと案内する。晴天に30度程度の気温という、ピラミッド日和な一日で、スフィンクスの見えるKFC(正確には1階のKFCからは見えず、2階のピザ・ハットが目的地なのだが)にも行ったし、楽しい家族サービスができた。
そして、夜の部。午後8時から、オペラハウス小ホールにて、知人が「エジプトの坂本龍一」と称して熱愛するミュージシャン、Fathy Salama(ファトヒー・サラマ)の公演を見に行った。かつてはポップスのコンポーザーとして、アムル・ディアブなど売れっ子シンガーに楽曲を提供してきたファトヒーは、近年自身の音楽世界を深め、上エジプトはヌビア民族の音楽をベースにしたフュージョンへと傾いていったという。そんな彼を一躍有名にしたのが、2004年にセネガルの巨匠ユッスー・ンドゥールが発表しグラミー賞を受賞したアルバム”EGYPT”だった。このアルバムに楽曲を提供し、アレンジなどを手がけることで、世間一般の知名度はそれほどでもないが、いまや知る人ぞ知る「通好み」のアーティストとなった。
http://fathysalama.free.fr/
インドでは、やはり各地の民族音楽を上手にとりこんで現代音楽への昇華させる最高のバンド、Indian Ocean(http://indianoceanmusic.com/)と出会い、様々な縁に導かれて彼らの来日公演が実現したのだが、ここエジプトでも同様のインスピレーションを与えてくれるミュージシャンと出会えるかも、と期待して、この日の公演を迎えた。
といっても、前日、サイン会の折、書店DIWANで彼のグループ、SHARKIATの新譜を買って予習はしていたのだが。
編成は、ファトヒー(ピアノ・シンセサイザー)のほか、パーカッション、タブラ、アコーディオン、エレクトリック・ベースが基本。この日は、スペインからフラメンコ・ギターのFernando Perez、フランスからベーシストのAndre Segone、そしてナーイ(縦笛)とウードを両方こなす盲目のミュージシャン、M. Antarの3名もゲスト参加して、アラブとスペインとフランスが混ざり合うカラフルなライブとなった。
楽曲は、ベースとなるリズムにヌビア音楽のエスニックな要素があるせいなのかどうか、どこまでいっても完全にメロディアスな展開にはならないところが個人的には欲求不満だったが、サビメロの展開には叙情的で鳥肌が立つような曲もいつくかあった。アコーディオンの響きがどことなくピアソラ的叙情をかもし出しているのも良い。
でも、演奏的には、イマイチまとまりに欠ける。ゲスト・ミュージシャンが多いせいか、短時間で合わせた曲が目立ち、バンドの一体感が足りない。アコーディオンとナーイが高速でユニソンを奏でるメロディーが、バタバタっとズレてしまうパターンが何度かあって、せっかく盛り上がりそうな興を冷ましてしまったのが残念だった。結局、一番印象に残ったのは、Fernando氏の艶やかなフラメンコと、タブラのソロの超絶技巧ぶりであった。
公演終了後に彼のところに駆け寄って挨拶を交わした。アルバム・ジャケには日本でも公演したことががあるとあったので、そのことを聞いたら、’long, long time ago'で91年のことだったという。すかさず'You have to refresh(日本体験を更新しなくては!'と社交辞令でつないだが、Indian Oceanとであって自分を貫いた衝撃は、残念ながら、まだやってきていない。単純に自分が年をとったということでなければよいのだが。
新聞記事等報道、日本大使館の集会・デモ情報によると、野党連合が労働者に動員をかけ、4月6日に全国規模のストライキを決行しようとしているらしい。
大使館のメール情報のトーンは落ち着いていて、タハリール広場付近がデモの震源になるため近寄らないように、という程度のもの。報道でも、この国は政府によって労働運動がズタズタに分断されているから、ゼネストといっても大した動員にはならないのではないかといった論調が見られる。
事務所スタッフ情報では、お子さんの学校が休校を決めていたりもするので、カイロ大学、アインシャムス大学に派遣している日本語の先生には、無理をせず休講の措置をとってもかまわない旨を伝えたところ。
高騰しつづける大衆消費財の物価、それに対して低迷したままの所得、その問題の核心と人々が確信している政治の腐敗。出口のない不満や怒りが、SMSなどの近代技術の助けをかりながら、あるいは地下潜伏型の政治運動を通して、ズタズタに分断された草の根の抵抗運動を、なんとか結集させようとしているようだ。
中東・イスラーム研究の専門家で、現在アインシャムス大学に基金から派遣されている黒田壽郎先生は、「この不満の蓄積した状態をみると、近い将来に何かが起こる可能性がある」と見ていらっしゃる。黒田先生は、1979年のイスラーム革命の際、テヘランで研究されており、そのとき革命を予想した数少ない専門家のお一人だという。さて、では、今回のエジプトで、先生の予想は的中してしまうのか?
大使館のメール情報のトーンは落ち着いていて、タハリール広場付近がデモの震源になるため近寄らないように、という程度のもの。報道でも、この国は政府によって労働運動がズタズタに分断されているから、ゼネストといっても大した動員にはならないのではないかといった論調が見られる。
事務所スタッフ情報では、お子さんの学校が休校を決めていたりもするので、カイロ大学、アインシャムス大学に派遣している日本語の先生には、無理をせず休講の措置をとってもかまわない旨を伝えたところ。
高騰しつづける大衆消費財の物価、それに対して低迷したままの所得、その問題の核心と人々が確信している政治の腐敗。出口のない不満や怒りが、SMSなどの近代技術の助けをかりながら、あるいは地下潜伏型の政治運動を通して、ズタズタに分断された草の根の抵抗運動を、なんとか結集させようとしているようだ。
中東・イスラーム研究の専門家で、現在アインシャムス大学に基金から派遣されている黒田壽郎先生は、「この不満の蓄積した状態をみると、近い将来に何かが起こる可能性がある」と見ていらっしゃる。黒田先生は、1979年のイスラーム革命の際、テヘランで研究されており、そのとき革命を予想した数少ない専門家のお一人だという。さて、では、今回のエジプトで、先生の予想は的中してしまうのか?
ハマシーンが吹き荒れた日以降は、穏やかな晴天が続いている。
今日もそんな散歩日和のなか、カイロ大学と並ぶ日本語教育の拠点、アインシャムス大学外国語学部日本語学科を訪ねた。
国際交流基金関西国際センターが実施する大学生訪日研修に参加して帰ってきた3年生2名が、1,2年生に体験談を語る会が企画され、そこに呼んでいただいたのだ。
①習った日本語を実際に使ってみる、②日本文化・日本語を体験し学習する、③今後の日本語学習に役立つ発見をする、という3つの目的のもと、6週間のプログラムが組まれている。
目的③の発見について二人に水をむけてみたら、一人は日本のテレビドラマ、もう一人はマンガを使った学習が有効と話してくれた。東京から9580km離れたカイロの若者にも、日本のポップカルチャーは驚くほど自然に浸透している。
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男性
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国際文化交流
趣味:
カレー
自己紹介:
インドで4年生活し、今度はエジプトへ!この国の人々の生態、面白情報をお届けします。
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